2026年07月10日 13時15分
メモ

2026年3月に1度廃案となりながらも甦ってきた、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)対策のためにSNSやメッセージアプリの通信をスキャンする「チャットコントロール」に関する法案について、欧州議会が「エンドツーエンド暗号化の施されたメッセージングサービスは除外する」という修正案を採択しました。
Combating child sexual abuse: support for a more limited ePrivacy derogation | News | European Parliament
https://www.europarl.europa.eu/news/en/press-room/20260706IPR46318/combating-child-sexual-abuse-support-for-a-more-limited-eprivacy-derogation

European Parliament aims to exclude end-to-end chats from message-scanning regime | Euronews
https://www.euronews.com/my-europe/2026/07/09/european-parliament-aims-to-exclude-end-to-end-chats-from-message-scanning-regime
「チャットコントロール」は通信プロバイダーが通信内容を広くスキャンすることでCSAMの流通を防ぐことを目指した取り組みですが、プライバシー侵害の恐れがあることから反発の声も挙がっていました。
児童保護の名目でプライベートなメッセージを監視する「チャットコントロール案」は今すぐ廃止すべきとの声 – GIGAZINE

「チャットコントロール」のうち、2021年に承認されていた暫定法案で、企業による自主的なメールやメッセージのスキャンを認める内容の「チャットコントロール1.0」案は2026年3月、欧州議会で案の廃止を問う投票が行われ、賛成307、反対306、棄権24で廃案になりました。
EUがプライベートメッセージの自主的スキャンを認める「チャットコントロール1.0」の廃止を決定、2026年4月4日以降はMeta・Google・Microsoftなどの大手テクノロジー企業がEU内でプライベートメッセージをスキャンすることは禁止に – GIGAZINE

しかし、欧州議会のロベルタ・メツォラ議長は結果に納得がいかず、ほとんど使われていなかった手順を利用して、EU理事会経由で法案を復活させたとニュースサイトのPOLITICOが報じています。
Metsola heads for clash with her own Parliament over child abuse bill – POLITICO
https://www.politico.eu/article/roberta-metsola-heads-for-clash-with-her-own-parliament-over-child-abuse-bill-csam/

同じ法案を審議することになった欧州議会は、「エンドツーエンド暗号化が適用されている、または適用される予定の通信」をスキャン対象から外すよう求める修正案を採択しました。
修正案はEU理事会に送られて3カ月以内に承認か却下かが判断されます。もしEU理事会が修正案を受け入れない場合、欧州議会とEU理事会は調停手続きによって、法案に関する合意を目指すことになります。
欧州議会は、「EU理事会の提案通りにしていた場合、廃案にしたはずの特例措置が事実上復活して、サービス運営者は自社サービス上で行われるプライベート通信をスキャンできるようになっていた」と指摘しています。
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