2026年6月4日、フランクフルト空港で駐機中だったルフトハンザドイツ航空のボーイング787-9型機(製造年:2025年)の機首が突如地面に落下した事故について、ドイツ連邦航空機事故調査局(BFU)は中間報告書を発表しました。この事故により、機体は深刻な損傷を受け、関与した34名のうち2名が重傷、21名が軽傷を負う事態となりました。

Frankfurt Airport today…. a Lufthansa Boeing 787-9 with its nose gear collapsed while parked at the gate.. No injuries reported…Maintenance gone wrong? pic.twitter.com/rMsN0CsGPy

— Fahad Naim (@Fahadnaimb) June 4, 2026

 事故機はアメリカのオースティンから大西洋を横断し、午前7時2分にフランクフルト空港へ着陸しました。その後、ターミナル1のゲートA15に駐機され、午前11時50分発のロサンゼルス行きフライトに向けて準備が進められていました。事故発生時の機内には、操縦室の技術者2名のほか、搭乗を済ませた乗員13名や清掃・保安検査を行う地上スタッフ13名が滞在していました。

 報告書によると、コックピット内では2名の技術者がパイロット席に座り、未解決の不具合に対処するためのテストを実施していました。本来この不具合対応は電気技術者が行う予定でしたが、「時間不足」のため事前に行うことができず、整備士によってテストが実施されました。ボーイングの整備マニュアルでは、テストでギアレバーを「UP(格納)」にする際、事前にすべての「安全ピン(Landing Gear Downlock Pins)」を挿入するよう指示されています。しかし、午前10時45分頃、技術者がギアレバーを「UP」に操作した直後、前脚が予期せず格納されました。

 前脚の格納に伴い、機体の機首および両エンジンのカバーがコンクリートの地面に激突しました。前方の貨物ドア周辺に配置されていたハイローダーも機体に押し潰される形で損傷しました。衝撃によってコックピットのドアは激しく閉まり、機内の電源と照明が即座に喪失しました。

 その後のBFUの現地調査において、主脚には安全ピンが適切に挿入されていたものの、前脚の安全ピンは所定の位置に挿入されていなかったことが確認されました。未挿入の前脚用安全ピンは、前方貨物室からアクセスできるコックピット下部のアビオニクス室内の保管箱に収められたままの状態で発見されています。

 機体の回収作業では、約60,000kgの燃料を抜き取った後、エアクッションを使用して機首を持ち上げる措置が取られました。約2メートルの高さまで持ち上げたところで前脚が自重で展開したため、アビオニクス室から回収した安全ピンを挿入して固定し、詳細調査のために格納庫へ移動されました。Photo : BFU

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