62校の57チームが参加する第108回全国高校野球選手権三重大会が7月3日に開会する。各チームが提出した出場選手一覧(選手資格証明書)に添って、A~Dゾーンの見どころを県高校野球連盟の役員が話し合った。(選手名は敬称略)

Aゾーン「代表経験校集い激戦」

 役員A 第1シードの昴学園が入るAゾーンは、宇治山田商や津田学園といった近年の春夏甲子園出場校が集まる最激戦区。初の甲子園をめざす昴学園は、エースの石川大をどの試合で使うのかがカギになる。攻撃の中心は遊撃手の和志武で周囲の注目度も高い。

 役員B 宇治山田商は、昨夏のような打線の迫力はないが、2年生と1年生の若い力が育っている。初戦に勝って波に乗れば、2戦目で昴学園と互角に戦える。

 役員C 津田学園は、優勝した昨夏の桑山のような絶対的エースがおらず、11年ぶりのノーシードからの出発だ。昨夏から主力の遊撃手石井と中堅手田北がセンターラインを支えており、総合力で勝負するチームになっている。

 役員D 近大高専は140キロを超える速球派投手の島岡を中心としたチーム。

 役員C 「21世紀枠」の選抜出場まであと一歩だった四日市は、まとまりがいい。捕手の得平や遊撃手の貞任らが引っ張れば、優勝争いに絡めるだろう。桑名西の左腕・丹羽は、球の軌道が読みにくい。

Bゾーン「明野を軸に混戦模様」

 役員D 鈴鹿は飛び抜けた選手はいないが、バッテリーや内野陣のレベルが高い。打力がある桑名工との初戦は楽しみ。青山は全員が1年生。社会人野球出身の新監督のチーム作りに注目だ。

 役員C 海星の遊撃手宮本は、打撃、走塁、守備がそろった逸材だ。課題は投手力だが、右腕・森に加え、1年生の時の秋季県大会優勝に貢献した左腕・加藤が、1年半ぶりに復活してきた。

 役員E 津西は、粗削りで勢いに任せるような野球をするのが魅力。左打者の中森は打撃センスがよく、俊足だ。

 役員B 伊勢がシードを取れた原動力は3年生。登録を外れた部員も最後の夏まで続けた。宇治山田のエース山本は、186センチの長身から140キロを超える球を投げる。調子がよければ、そう打てないだろう。

 役員F 松阪は近年にない打撃力があり、近隣で手の内を知り合う皇学館との初戦はいい試合になるだろう。

 役員A 混戦が見込まれるBゾーンだが、第4シードの明野は2年連続のベスト8で、勢いに乗れば1987年以来となる優勝の可能性はある。

Cゾーン「津商軸に激しく競る」

 役員D Cゾーンは津商が抜け出ている。投手は、準優勝した昨夏に続きエース格の大野と、春の県大会で三重を完封した浅井が双璧。打線は、相手にとっていやらしい好打者が並び、4番に190センチ近い中井が座る。

 役員E 津商の大野は打撃もいいので、投げない試合で指名打者に入れてもおもしろい。

 役員B 松阪商は、エース上田を乗せると怖い。勝ち進めば津商打線との対戦が楽しみだが、やや調子に波がある。

 役員C 四日市南は小林と軸原の継投がさえ、シード校になった。

 役員G 川越は左腕・松永の変化球がよく、バッテリー力は高い。1番打者の奥村は2年生ながら攻守の中心を担う。

 役員F 尾鷲は1、2年生が少ない中、3年生9人を中心に単独出場にこだわった。

 役員H 鳥羽・南伊勢・石薬師は、南伊勢のエース浜野が中心。連合チームだが、声が出ていて、まとまりはいい。

 役員A 「伊賀地区から初の甲子園」を掲げる神村学園伊賀もレベルは高い。川越、四日市南などとの勝者が、津商への挑戦権を得る構図だ。

Dゾーン「実力伯仲、三重が優位」

 役員D 選抜大会に出場した三重が有利なのは間違いないが、実力校がそろったゾーンだ。

 役員F 三重は、球速140キロ超え投手が何人もいて安定感があり、センスにたけた遊撃手の秋山ら野手も評価が高い。

 役員C いなべ総合は左右の好投手をそろえ、守り勝つチームに仕上がっている。菰野は、故障明けのエース大前が万全なら期待できる。1年生外野手の平田は、元中日選手・平田良介氏の長男だ。

 役員F 木本・紀南・熊野青藍は、間部の投球や平野の打撃が県内トップ級。木本と紀南は、チーム統合前の最後の大会になるので地元の期待は高い。

 役員I 菰野と木本・紀南・熊野青藍は1回戦屈指の好カードだ。

 役員E 高田は制球がいい左腕・伊藤ら投手陣が豊富。三重との対戦に備えている。

 役員J 神戸は、野球初心者だった選手を含め3年生5人がチームを引っ張っている。

 役員K 三重は優勝候補の筆頭だろう。だが、勝ち上がると、改修された四日市市営霞ケ浦球場に舞台が移る。新しい人工芝やマウンドへの対応もポイントになる。

◆座談会の出席者(敬称略)

 理事長=栗谷佳宏▽副理事長=愛洲秋人▽常務理事=佐竹真一、小沢一暢、楠井大雅▽理事=伊藤康則、西田圭介、石川亮太、玉井精博、八田貴明、竹内宏幸

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