2026年で4回目の出展となる同パビリオンには、Askey、Ataya、G REIGNS、LITEON、Saviah、TransNet、Trans Electric、WNC、SERCOMMという、台湾を代表するネットワーク通信関連企業9社が結集。「オープンネットワークとAI通信の融合」をメインテーマに、コアネットワークからオープン基地局、端末アクセスに至るまで、先進的な技術力とサプライチェーン全体を支える総合力をアピールしている。

台湾と日本、デジタル社会における共通課題

 開幕初日のオープニングセレモニーには、衆議院議員であり元デジタル大臣の牧島かれん氏が登場。牧島氏は、学生時代から台湾と深い関わりを持ち、自民党青年局長時代には台湾政府のカウンターパートを務めた経験を持つなど、日本有数の台湾通としても知られている。

 牧島氏は、新型コロナウイルスのパンデミック時に台湾が見せたデジタル対応力に触れ、当時の日本が抱えていた本人確認などのアナログな課題と比較しながら、台湾のテクノロジーとAudrey Tang(オードリー・タン)氏の存在の大きさなどを振り返った。

 牧島氏は、現在の日台が直面する社会課題と次世代通信の役割について、「台湾も日本も、地域におけるAIの活用やデジタルという面では、共通のフィールドとしてのポテンシャルを持っている。日本では特に地方部で人手不足が深刻化しており、AIやテクノロジー、デジタルトランスフォーメーション(DX)を使わなければ経済成長を続けられないという切実な課題がある。台湾の事例には私たちと共通するものがあり、こうした課題解決に民間企業の皆さまの力も借りながら向き合っていきたい。そして、このAIが使われれば使われるほど重要になるのがサプライチェーンの信頼性です。私たち台湾と日本は、半導体のTSMCに象徴されるように、サプライチェーンの中でトラスト、すなわち信頼関係のあるパートナーとして今後も進んでいきたいと考えている」とコメントした。

ハードウェアとアプリケーションによる「高度な相互補完性」

 続いて、資訊工業策進会 副主任の廖柏宇氏は、日本と台湾が築き上げてきた強固なビジネスパートナーシップの重要性を強調した。情報工業策進会は、台湾経済部産業発展署の指導の下、長年にわたり産業推進と国際連携プラットフォームとしての役割を担い、台湾企業の技術開発、海外での市場検証やパートナー開拓を最前線で支援し続けている機関になる。

 廖氏は、東京が、長年にわたりネットワークインフラやAI、5G・6G、クラウドセキュリティなどのオープンネットワークに重点を置いていることに触れ、台湾企業が推進する通信統合ソリューションの方向性と極めて高い親和性があることを指摘した。

 「台湾は半導体、ICTネットワーク通信機器、ならびにシステムインテグレーションの強力な基盤を有している。一方で、日本には多種多様な通信アプリケーションの実装経験、高度な精密機械の製造技術、そして何より実証フィールドにおける複雑で豊かな経験があり、両者は極めて高い相互補完性を備えている」とそれぞれの強みを述べた。

Atayaと丸文による戦略的提携

 同日には、台湾の次世代通信・エッジAIスタートアップであるAtayaと、日本の大手エレクトロニクス商社である丸文による戦略的協力覚書(MoU)の調印式も実施。牧島氏と廖氏を立会人とし、両社の代表者が壇上で署名を交わした。

 この提携は、両社がこれまで培ってきた5Gプライベートネットワークおよび企業向けアプリケーション分野での協力実績を、AI時代に向けてさらに一段上のレベルへと引き上げるもの。

 具体的には、Atayaが誇るプライベート5Gコアネットワーク、エッジAI、ゼロトラストセキュリティアーキテクチャーを統合した次世代プラットフォーム技術と、丸文が日本で構築してきた販売ネットワークやシステムインテグレーションの知見を融合させるというもの。これにより、AIと次世代通信を高度に組み合わせた革新的なソリューションの普及を共同で推進していく構えだ。

 2026年第4四半期には日本国内での概念実証(PoC)検証をいち早くスタートさせ、そこで得られた成果とフィードバックを基に、2027年には本格的な商用サービスの展開を目指すという。

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