A Ukrainian soldier returns an interceptor drone after a test flight near Kyiv.キーウ近郊でテスト飛行を終えた迎撃ドローンを運ぶウクライナ軍の兵士。ウクライナ当局は5月25日、自国の迎撃ドローンが高い実績を上げていることで、ロシア側が対抗策としてジェット推進式のドローンを投入し始めたと述べた。Kay Nietfeld/picture alliance via Getty Imagesロシアが新型ジェット推進式攻撃ドローン「ゲラン4(Geran-4)」の実戦投入を開始した。ウクライナ政府は5月25日、これは自国の迎撃ドローンの高い迎撃実績に対するロシア側の対抗措置だと述べた。ジェット推進式ドローンは、従来のプロペラ駆動式より高速で、撃墜が格段に難しい。

ウクライナ政府は5月25日、戦場で成果を上げ続けている自国の迎撃ドローンに対抗するため、ロシア軍が新たなジェット推進式攻撃ドローンの実戦投入を始めたと発表した。

ウクライナの「3種類のドローン」がモスクワの防空網を突破…存在を知られていなかった新型機も投入 | Business Insider Japan

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ロシアはこれまで、ウクライナの都市を攻撃する際、悪名高いイラン製ドローン「シャヘド(Shahed)」をベースに開発したプロペラ駆動式の「ゲラン2(Geran-2)」を使用してきた。だが同時に、ジェットエンジンを搭載したより高速の派生型である「ゲラン3(Geran-3)」「ゲラン4(Geran-4)」「ゲラン5(Geran-5)」の開発も進めている。

ゲラン3は2025年、実戦デビューを果たした。ウクライナの軍事情報機関GUR(国防省情報総局)は25日、ロシア軍が今月から「我々の迎撃ドローンの有効性への対抗措置として」、新型のゲラン4を攻撃に投入し始めたと指摘した。

激化するロシアの爆撃に直面するウクライナにとって、低コストの迎撃ドローンは防空体制において不可欠な存在となっている。

ウクライナのミハイロ・フェドロフ(Mykhailo Fedorov)国防相は先日、迎撃ドローンによって撃墜されたゲラン系ドローンの数が今年に入って倍増しており、同時にウクライナ軍への迎撃ドローンの供給量も増えている、と記者団に語った。

迎撃ドローンは小型の弾頭を搭載しており、標的に直接体当たりするか、至近距離で爆発することで敵機を無力化する。しかし、これらは主に最高速度が時速115マイル(時速約185km)にとどまるゲラン2への対処を想定して設計されており、より高速な派生型を追尾するようには作られていない。

国防省情報総局によると、ゲラン4は中国製のターボジェットエンジンを搭載しており、最高速度が時速500km(時速約310マイル)、高度は5000m(約1万6400フィート)に達する。また、強力な爆発力を持つ弾頭を積み、射程は450km(280マイル)に及ぶ。

ジェット推進式ドローンは長いレール状の発射台から射出され、ジェットエンジンが本格的に作動する前に必要な飛行速度まで加速する仕組みになっている。国防省情報総局はゲラン4について、機体の設計が改良されて構造が強化されているだけでなく、従来型より推進力の大きなエンジンを備えていると説明。この設計により、より能動的で複雑な機動が可能になったという。

A 3D rendering of the Geran-4 from a Ukrainian military intelligence website.ウクライナ国防省情報総局が公開したゲラン4の3Dレンダリング画像。 Main Directorate of Intelligence of the Ministry of Defense of Ukraine/Screengrab

ロシア国防省と在米ロシア大使館は、ウクライナ国防省情報総局のこの分析に関するコメント要求に応じていない。

ロシアのジェット推進ドローンは、プロペラ駆動のゲラン2ほど広く実戦投入されてはいない。ただしロシアは、各地の空軍基地において発射拠点のインフラ整備を拡大してきている。

ウクライナ国防省の顧問セルヒー・”フラッシュ”・ベスクレストノフ(Serhii “Flash” Beskrestnov)氏によれば、24日にキーウを襲い、少なくとも2人が死亡、数十人が負傷した大規模な空爆において、ロシアはゲラン3とゲラン4の両方を使用したという。

ウクライナ側も、ロシアのジェット推進式ドローンによる攻撃が増加することを見越して準備を進めている。例えば、迎撃ドローンの製造メーカー各社は、新型ゲランを追尾するための高速モデルを開発中だと明かしている。

フェドロフ国防相は記者団に対し、ウクライナはジェット推進式ドローンの脅威に備えるため、低コスト迎撃ミサイルの備蓄に注力しており、すでにテストを開始していると語った。

ウクライナは秋までに生産規模を拡大し、十分な備蓄を確保することを目指している、とフェドロフ氏は述べた。ロシアは例年、気温が下がる秋から冬にかけてミサイルやドローンによる攻撃を激化される傾向があるためだ。

迎撃ドローンの台頭と、それに続くジェット推進式の新型ゲランの登場、そしてその対抗策としてのウクライナによる低コストミサイルの開発という一連の流れは、この戦争全体を貫く一つの法則を象徴している。つまり、一方が新たなテクノロジーを戦場に投入すれば、もう一方がすぐさま適応し対抗策を講じるというサイクルだ。

ウクライナや欧米の当局者はしばしば、この紛争を「猫とネズミの軍拡競争」と表現してきた。双方が戦術と兵器の絶え間ないイノベーションを通じて、戦場で少しでも優位に立とうとしのぎを削っているからだ。

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