京都葵の会 第224回例会が、2026年5月9日に京都市内のホテルで開催され、40名以上の同窓生が参加しました。

 今回は、元ボストン コンサルティング グループ日本代表の御立尚資 経営管理研究部客員教授(文学部・1979年卒)による、「並存の時代」と題した講演が行われました。講演の中で御立客員教授は、第157回例会(2011年)で講演して以来、「時代の変化の本質とは何か」という問いを一貫して考え続けてきたと言及されました。かつて提示した「時代の変化」というマクロな視点をさらに深め、現代を歴史的な過渡期として捉え直したのが、今回のテーマである「並存の時代」であると説明されました。新旧ルールが入り乱れる「カオス」の時代において私たちがどうあるべきかという論点は、本講演の中核となるメッセージとなりました。過去の規範が通用しない過渡期だからこそ、大きな時代の流れに当事者として深く関わっていく「中動態」的な姿勢の重要性が提示されました。また、リスクを想定するシナリオ・プランニングに加え、混迷する世界を自ら正しく認識するための「リベラルアーツ(教養)」と、AI時代だからこそ価値を増す「メカニカルアーツ(身体性や実践的技術)」の融合こそが、これからの時代を生き抜く道標になるという提起で、講演は締めくくられました。御立客員教授の歴史・文学・哲学の深い素養に裏打ちされた洞察は、参加者にとって今後の指針となる多くの示唆を含むものとなりました。

 続く懇親会では、講演で示された「並存の時代における自らの軸の持ち方」や、それぞれの専門領域での経験などについて、世代を超えて活発に意見が交わされ、本学の自由闊達な気風を体現する有意義な交流の機会となりました。

  京都葵の会では、同会主催の例会以外にも、京都大学基金室との共催例会を年2回(1月、5月)開催しています。これらの共催例会については、会員向けメーリングリストに加え、基金室からの案内を通じて各会員に発信しています。

講演する御立客員教授

Share.