「MX Linux」は、「antiX」のコミュニティーとMX Linuxのコミュニティーが共同開発したディストリビューションで、「Debian」安定版をベースとしたオープンソースOS群である。Debianをベースとしているため、非常に安定しており、古いシステムからミドルレンジのコンピューター、そして高性能のコンピューターまで、あらゆる種類のPCで優れたパフォーマンスを発揮する。
MX Linuxには、以下の5種類のバージョンがある。
MX-25.2_Xfce_x64 – Debian 6.12をベースとしたスタンダード版。サポートするハードウェアはDebian安定版と同じで、数年前のPCに適している。
MX-25.2_KDE_x64 – 6.12カーネルをベースとしている。「Advanced Hardware Support」(AHS)リポジトリーが有効化されており、「KDE Plasma」デスクトップ環境をデフォルトで採用している。
MX-25.2_fluxbox_x64 – 上記KDEバージョンと同じだが、カスタムの「Fluxbox」デスクトップを搭載している。
MX-25.2_rpi_respin – 「Raspberry Pi OS」にMX Linuxのセットアップを組み込んで再構築したもので、ハードウェアとしては「Raspberry Pi 4」「Raspberry Pi 400」「Raspberry Pi 5」に適している。
そして、あともう1つが、MX-25.2_Xfce_ahs_x64だ。こちらは、7.07カーネルを採用し、最新のグラフィックスドライバーとファームウェアを搭載したバージョンで、1~3年以内の比較的新しいシステムに最適だ。
MX-25.2_Xfce_ahs_x64は、高性能のオーディオとビデオ向けに最適化された「Liquorix」カーネルを採用しており、ゲームにも非常に向いている。さらに、「DKMS」パッケージも含まれているため、最新のGPUやWi-Fiチップも初期状態でそのまま動作する。このLiquorixカーネルと「Mesa」を採用することで、「Xfce」において、高精細な画質を維持したまま、125%と150%のHiDPIスケーリングを実現している。また、NVIDIAのインストーラーが付属しているため、適切なGPUドライバーをインストールして、問題なく動作させることも非常に簡単だ。
Xfceデスクトップのおかげで、このXfce AHS版はあらゆるデスクトップOSと同等(あるいはそれ以上)の速度で動作する。筆者は米ZDNETでMX Linuxを何度か取り上げてきたが、このOSにはいつも感心させられる。ルックアンドフィールはやや古風ではあるものの、現代的なパフォーマンスと使いやすさを兼ね備えている。
レビューではAHS版を仮想マシンとしてインストールしてみたが、初期状態のままでも素晴らしかった。なお、筆者はこれまでXfceデスクトップ環境を特に好んでいたわけではないが、MX Linuxでは、カスタムレイアウトと、きれいに整理された「Conky」(日付と時刻、RAMやCPUの使用率が表示される)によって、Xfceもやや現代的なルックアンドフィールに仕上がっている。

「Xfce」デスクトップ環境は最新とはいえないが、必要十分な機能を備えている(提供Jack Wallen/ZDNET)
プリインストールアプリケーションも充実しており、「Firefox」や「LibreOffice」「Asunder CD Ripper」、便利なBash設定用GUI、ファイル検索ツールの「Catfish」、ダウンロードした.debパッケージをインストールするためのGUI、「FeatherPad」(テキストエディター)、「Firewall Configuration」(UFWのGUI)、「luckyBackup」「Thunderbird」のほか、「MX Tools」のツール一式など、多数のアプリケーションが事前にインストールされている。
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