2026.06.042026.06.05

乾氏

 大阪府薬剤師会は3日、定例記者会見を開催し、2026年6月の任期満了をもって退任する乾英夫会長がこれまでの活動を振り返った。
 元日本薬剤師会副会長の経歴も持ち、2020年6月から3期6年に渡り大阪府薬のトップを務めた乾氏は、「会員支援、地域薬剤師会支援にひたすら務めた6年間であった」と総括。その上で「最初の3年間は新型コロナ感染症の対応に追われた」と回顧し、「コロナ禍1年目において、掛かり付け医療機関を持たない患者を対象とした年末年始・夜間休日も含めた発熱外来の対応に多くの薬局が手上げした。志が高い薬局が多いことに非常に勇気付けられた」と訴求した。
 退任理由については、「自分が最も手掛けたかった“患者のための薬局ビジョンの実現”についての方向性作りはできた」と明言。その上で、「後は、若い人が携わる方が会の活性化に繋がる」と強調した。さらに、「健康増進薬局の件数が増え、機能も果たせるようになることも含めて、次の執行部にバトンタッチしたい」と語った。
 乾氏が会長任期中の大阪府薬の主なトピックスとしては、△大阪府薬剤師会の薬剤師生涯研修認定制度開設、△地域医薬品提供体制強化のためのアクションリスト作成への対応、△大阪府の地域災害薬事コーディネーター誕生、△コロナ禍における薬局への補助金受給、△薬剤師のための新型コロナワクチン接種研修会の定期開催△大阪府下の地域フォーミュラリー取り組みーなどが挙げられる。
 その中で、本年4月からスタートした大阪府薬剤師会の薬剤師生涯研修認定制度には3200名(非会員370名含む)が登録した。会見で乾氏は、「これからしっかりと掛かりつけ薬剤師、薬剤師資質向上のための研修を進めて頂きたい」と20日の定時総会で誕生する次期執行部に要望した。
 2025年の処方箋受け取り率は、全国82.2%、大阪74.9%で、ほぼ初期の目標を達成段階にある。その一方で、処方箋受付枚数は減少しており、こうした中、6月より2026年度の調剤報酬改定がスタートした。乾氏は、改定内容について、「薬を渡す薬局から患者を支え寄り添える薬局への変化が強く求められている」と要約。その上で、「国の要望に応えるには、薬局・薬剤師の質の向上が不可欠になる」と重ねて大阪府薬の薬剤師生涯研修認定制度の重要性を指摘した。
 会見では、「医薬品、医療機器の品質、有効性及び安全性確保等に関する法律等の一部改正等に伴う厚労省関係政令案・省令案」に対する大阪府薬が提出した意見についても報告された。
 その中で、一包化外部委託事業に関しては、「患者安全の確保を優先的に委託可能な業務範囲を厳格に限定するとともに委託元薬局の最終責任を明確にすべきである」との意見を提出。
 その理由は、「薬剤師の本質的業務は単なる取り揃えに留まらず処方監査、薬学的評価、患者ごとの服薬状況・理解度・生活背景を踏まえた最終的な可否判断にある。とりわけ一包化は服薬アドヒアランスに質する一方、処方変更や休薬支持、残薬状況、嚥下機能、剤形特性等を反映して個別判断すべき要素が多い。従って、外部委託が可能になるとしても患者ごとの薬学的判断を伴う部分まで実質的に切り出されることがあってはならない」としている。

乾会長最終会見

医薬通信社

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