東アジア「深層取材ノート」
東アジア「深層取材ノート」(第329回)
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近藤 大介
ジャーナリスト・明治大学講師
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2026.5.23(土)
北京の人民大会堂で歓迎式典に臨むトランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席(写真:共同通信社)
先週5月13日から15日まで、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、9年ぶりに北京を訪問した。そして、トランプ大統領が去って4日後の今週19日深夜には、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が25回目の訪中を果たし、翌20日に帰国した。
歓迎式典に臨むロシアのプーチン大統領(手前)と中国の習近平国家主席(写真:共同通信社)
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いずれも、習近平中国国家主席が国賓待遇で接遇したため、この米ロ首脳の立て続けの訪中が憶測を呼んでいる。米ロ両首脳は一体何ゆえに、わずか4日違いで訪中することになったのか?
頼清徳総統の就任2周年にぶつけた「プーチン訪中」
私の解釈はこうだ。まずトランプ大統領は、元来は3月31日~4月2日の日程で訪中する予定だった。それが、2月28日にアメリカが空爆して始まったイラン戦争の長期化で延期となった。
その後、米中両首脳のスケジュールを再調整したら、たまたまこの日程になった。だが中国側としては、後述する理由で、できれば5月18日までにトランプ大統領の訪中を終えてほしかった。
プーチン大統領の方はというと、訪中スケジュールを決めたのは、2月4日に習主席とプーチン大統領がオンライン会談を行った席の可能性がある。これは、同日夜に中国外交部が発表した「会談概要」を読んで、そう思った。
この時はおそらく、習主席の方から日程を提案したのだろう。なぜなら、中ロ首脳会談が行われた5月20日は、習主席にとって「天敵」とも言える台湾の頼清徳総統の就任2周年にあたる記念日だったからだ。この日、頼総統が総統府前広場でスピーチを行うことは、周知の事実だった。
