2026年5月19日 午前7時30分

 【論説】プロバスケットボールの福井ブローウィンズは、昨季に続きBリーグ2部(B2)プレーオフ準々決勝で敗れた。とはいえ、悲観することはない。プレーオフ第3戦は残り1秒を切ってからの逆転負けだったが、その激闘はファンの心を打った。そして何より注目は今季ホーム戦にシーズン12万人以上が足を運んだ集客力である。この秋、新たに始まるトップカテゴリー「Bプレミア」入りへ、着実なステップを踏んだといえる。

 Bリーグの来季2026~27年シーズンは「B.革新」元年となる。再編される三つのカテゴリーのうち最高峰Bプレミアは、入場者数や売り上げなど経済基盤が確立している東西26チームでスタートする。今季B2で戦った信州ブレイブウォリアーズ、神戸ストークスも含まれる。

 福井ブローウィンズは今季と同じB2相当の「Bワン」からの出発となる。当初は革新元年からのプレミア入りを目指した。しかし、昨季B1昇格を果たせなかったこともあり、29~30年シーズンからの参入へ目標を軌道修正した。

 ただ、ブローウィンズはリーグ参入3年目を終えたばかりである。軌道修正は遠回りなどではない。来季からの2シーズンを福井の持つ力に磨きをかける期間としたい。

 福井のスポーツシーンで過去、シーズン12万人を動員するチームはなかった。バスケットボールには、シュートを放つまでの時間が24秒以内と決められるなど数々の「秒数ルール」がある。これが間延びのないスリリングな展開を生み、見る人を飽きさせない。加えて照明や音響、ダンサーたちによる空間演出が、ブローウィンズを福井県民の身近なエンターテインメントとして根付かせた。

 試合会場に何度も足を運ぶファンも多いと聞く。それは、新規のファン開拓の余地がまだまだあるということでもある。福井駅に近い福井市東公園で計画される「福井アリーナ(仮称)」が将来できれば、嶺南や奥越からも公共交通機関を使って観戦に訪れやすくなる。大一番の日には、ハピラインふくいやえちぜん鉄道の“応援列車”を走らせても面白いだろう。

 来季Bワンに所属するチームは、今季B2の14チームから25チームとなる。地区も北、東、中、西、南の五つに分かれる。福井は横浜EX、新潟、金沢、岐阜と同じ中地区になる。近隣県チームとの争いが増え、ファンの声援も一段と熱を帯びそうである。

 プレミア入りへは今後も安定した観客数と、スポンサー料やグッズ売り上げなどのチーム収入が必要不可欠となる。新たに根付いたスポーツ文化をさらに盛り上げていきたい。

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