ロシアはウクライナに対し、開戦以来最大規模の空爆を2日間にわたって実施し、首都キーウをはじめ各地の都市を数百機のドローン(無人機)で攻撃した。ウクライナ当局者が14日明らかにした。
ゼレンスキー大統領は、ロシアが13日以降に1560機を超えるドローンを発射したと述べた。14日未明にはロシアが攻撃用ドローン670機超とミサイル56発をウクライナに向けて発射したという。空軍は、防空部隊が夜間にミサイル41発とドローン652機を撃墜したと発表した。
ゼレンスキー氏によると、夜間の攻撃の主要な標的はキーウで、市内20カ所とキーウ州で被害が出た。当局者によると、キーウでは少なくとも3人が死亡し、子ども2人を含む約40人が負傷した。
ゼレンスキー氏は「これらは戦争が終わりに近づいていると考える者の行動では決してない」と指摘。「パートナー諸国がこの攻撃について沈黙しないことが重要だ。同様にわれわれの空の防衛への支援を継続することも重要だ」と訴えた。
スビリデンコ首相は、ロシア軍が民間インフラと住宅を標的にしたと非難した。
シビハ外相は、トランプ米大統領の中国訪問中に行われた今回の攻撃について、米政府による和平への働きかけにもかかわらずロシアが戦闘継続を望んでいることを示すと指摘した。
Xに「幻想や希望的観測を抱くべきではない。ロシアへの圧力のみが(プーチン大統領を)止めることができる」と投稿した。「米国と中国の指導者はプーチン氏に対する十分な影響力を持ち、戦争を終結させるよう迫ることができると確信している」と述べた。
クレバ副首相によると、夜間の攻撃は南部オデーサ州の鉄道インフラと港湾も標的にした。
ロイターのテレビ映像には、集合住宅の一部が破壊されて煙が立ち上る中、緊急隊員ががれきの山を慎重に進む様子が映っていた。
テレグラムの非公式チャンネルに投稿された別の映像では、集合住宅の一部が炎上している様子が確認された。
キーウ軍事行政庁のトカチェンコ長官は、市内の広範囲にわたる複数の地区で建物が損壊したとメッセージアプリ「テレグラム」に投稿した。一部の地区では、ドローンの残骸が住宅の屋根に落下した。
東部のダルニツィア地区で住居の一部が倒壊したとし、「住民ががれきの下に閉じ込められている。緊急サービスが現場に向かっている」と述べた。攻撃で4人が負傷した。
キーウのクリチコ市長も市内各地で建物が被害を受けたと報告した。北部郊外では残骸が2棟の建物に直撃し、12階建ての集合住宅で火災が発生した。
救助隊ががれきの撤去を急いでおり、さらに多くの人ががれきの下にいる可能性があると述べた。11人がすでに救出されたとし、9人が病院で治療を受け、ほかに2人が軽症で手当てを受けたと明らかにした。
エネルギー省は、ロシアの攻撃により全国11州で電力供給に支障が出たと発表した。
ウクライナ当局者によると、攻撃は中部クレメンチュクのエネルギーインフラ、南部オデーサ州の港湾インフラ、鉄道インフラも標的にした。
ロシアは13日の日中にも、西部地域の重要インフラをドローンで攻撃し、少なくとも6人が死亡している。
[ロイター]
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