「オブジェ・サントゥール」コレクションのシダーウッドで作られた“ウッド・リンク”
「オブジェ・サントゥール」コレクションのセラミック作品“アンボワタージュ”
「オブジェ・サントゥール」コレクションのセラミック作品“ポム”
「オブジェ・サントゥール」コレクションのリネン製の編み紐“トレス”
「オブジェ・サントゥール」コレクションのキャンペーンビジュアル
「ルメール(LEMAIRE)」はこのほど、パリ旗艦店でホームオブジェクト・コレクション「オブジェ・サントゥール(OBJECTS SENTEUR)」を披露した。同コレクションは東京・恵比寿を含む世界のフラッグシップストアの他、特別に設えられたディスプレイと共に一部の取扱店舗で販売している。
日常のためにデザインした衣服とアクセサリーを通じて実用的な美学を築いてきた「ルメール」にとって、本格的なホームオブジェクトは今回が初めて。服を着ること、その周囲にある所作や空間までを考えながら、ブランドの思想を住空間へと拡張した。フランス語で“香りのオブジェクト”を意味する同コレクションは、クローゼットや引き出し、スーツケースなど、衣服が置かれる空間にとりわけ焦点を当てた5つのオブジェクトと4種のエッセンシャルオイル(各50mL/2万900円)で構成する。
手仕事の温もりを感じさせる2つのセラミック作品は、フランスの陶芸家・彫刻家アニー・フルマノワール(Annie Fourmanoir)の遺産とのコラボレーションによって生まれた。2024年に逝去した彼女は50年以上にわたり、フォルムと釉薬、質感の緊張関係を探究してきた作家として知られる。「ルメール」はその造形言語を現代の生活空間へと引き寄せ、香りを媒介に再解釈した。3サイズで展開(スモール8万4260円、ミディアム11万6600円、ラージ16万8300円)の“ポム(Pomme)”は、シャモットクレイによって成形されたリンゴのような丸みを持つフォルムが特徴だ。スパイシーなカルダモンにフレッシュな木の香りや草木のニュアンスを重ねた、森の調和を思わせるエッセンシャルオイル“カルダモン・テール(Cardamome Terre)”との組み合わせを推奨する。付属のスポイトでエッセンシャルオイルを陶器の表面に数滴垂らし、香りを染み込ませて使用する。時間とともに、染み込んだ香りがゆっくりと空間に広がる仕組みだ。
もう一つのセラミック作品“アンボワタージュ(Emboitage)”は、3つのパーツで構成した入れ子式のオブジェクト(21万3400円)。円形の器の内部に球体のセラミックパーツを収め、全体でひとつの彫刻のようなフォルムを形成している。滑らかな曲面と、土の質感を残したマットな表情とのコントラストも印象的で抽象彫刻のような佇まいを持つ。エッセンシャルオイルは、田舎の家を思い起こさせるダークで深みのあるウッディな香り“ボワ・ドンブル(Bois d’Ombre)”を提案。香りは外側の陶器表面に垂らせばより広がりやすく、控えめに楽しみたい場合は内部の球体パーツに染み込ませて使うことができる。
コラボレーション以外に「ルメール」オリジナルのピースとして、リネン製の編み紐“トレス(Tresse)”と、シダーウッドで作られた“ウッド・リンク(Wood Link)”、ダグラスファー(米松)の削りくずを詰めたコットン・クレープ生地の“ラベンダー・クッション(Lavender Cushion)”もラインアップ。“トレス”は手織りのリネンブレードを用いた3色展開(各5万6100円)で、ハンガーに掛けて使用することを想定して制作した。深いアンバーに陽を浴びた干し草のニュアンスを重ねたエッセンシャルオイル“アンブル・デ・フォワン(Ambre des Foins)”と好相性で、衣服や収納空間に香りが穏やかに広がるよう設計している。連結したフォルムの“ウッド・リンク”は、引き出しやワードローブに置くことでシダーウッドのやわらかな樹脂香を自然に拡散させる他、天然素材ならではの防虫効果も備える。スモールの3個セット(3万250円)とミディアム(3万8500円)、ラージ(5万6100円)の3サイズで展開する。2サイズ展開(スモール3万4650円、エクストラスモール2万350円)の“ラベンダー・クッション”は、ワードローブやスーツケース、シューズの中に入れて使用するためにデザインした香りのクッション。プロヴァンス産ラベンダーの爽やかさに、森の土壌や樹皮を思わせる温もりを重ねたエッセンシャルオイル“ラヴァンド・エコルス(Lavande Écorce)”の芳香が、布製品をやさしくリフレッシュする。
パリ旗艦店で行われたプレビューにて
“アンボワタージュ”は球体と円形の器の3パーツで構成されている
入れ子式のセラミック作品“アンボワタージュ”
リンゴを逆さにしたようなフォルムの“ポム”
樹脂香を自然に拡散させる“ウッド・リンク”.
2サイズ展開の“ラベンダー・クッション”
遠目には髪の束のようにも見える、リネンで編み上げられた“トレス”
4種のエッセンシャルオイル
「ルメール」は、24年に恵比寿に構えたフラッグシップストアに続き、今年初めには中国・上海にブランド最大規模となる新たな店舗をオープンした。いずれも住宅街に佇む歴史ある邸宅を生かした空間づくりが特徴で、ブランドの美学を衣服だけでなく暮らしの風景へと拡張してきた。ホームオブジェクト・コレクションも、そうした流れを汲むものだ。
