Jリーグ復帰を見据える中で戦う特別大会──JFLカップ。
いわてグルージャ盛岡にとって、この7試合は“結果”と“構築”を同時に求められる濃密な時間だ。ここまでの5試合は、単なる戦績以上に、チームの設計図と現在地をはっきりと浮かび上がらせている。それぞれの試合をダイジェストで振り返りながら、彼らが示したものと浮かび上がった課題に迫る。

 

 

■開幕戦:VONDS市原戦

0-0(PK3-5)

菊池利三監督体制第2期の初陣は、いわば“未着工に近い状態”を露呈したゲームだった。
守備ではプレッシングトリガーが不透明で、連動性は欠如。奪いどころが見えず、入れ替わられるシーンも散見された。結果として前半はゴールポストに救われる場面が2度。無失点で折り返したが、内容は芳しくなかった。

攻撃面はさらに課題が明確だった。ビルドアップをするそぶりはなく、かといって縦に長いボールを入れた場合の立ち位置でもない。何かにトライしてのボールロストでないあたりを見ると、狙いどころが定まっていない、あるいは実行するまでに落とし込まれていないことが見える試合となってしまい、攻撃の再現性は最後まで見られなかった。

この試合の本質は「戦術が機能しなかった」ことではなく、「戦術を発揮するための前提が整っていなかった」点にある。

 

■第2節:ブリオベッカ浦安・市川戦 1〇0

得点者:弓削翼

第2戦で見せたのは、“個の頑張り”から“組織の意図”への移行だ。特に攻撃では後半に変化が顕著に現れる。開幕戦ではほぼゼロだったビルドアップにチャレンジする場面が増えただけでなく、そこから相手をずらしての前進も何度か見せた。前半のうちは

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