第14回目を迎えた日本を代表する写真の祭典「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。今年は、「EDGE」をキーワードに8の国と地域計14組のアーティストによる多彩なプログラムを展開する。緊張感、分断や衝突、新しく踏み出す瞬間。先が見えない不安、未知なる出会いへの高揚感、その「際」を「EDGE」と表現し、アーティストとともに多層的な視点で描いていく。今回大きな注目を集めるのは、60年以上のキャリアを重ねた森山大道の大回顧展「A Retrospective」。本展では、写真同人誌『プロヴォーグ』へ寄稿した作品から、写真集史上の永遠の問題作にしてロングセラーである『写真よさようなら』(1972年) に象徴されるラディカルかつ精力的なアプローチまで、その軌跡を全方位から辿る。

 

 

また、イギリスのアートシーンに欠かせない存在である Linder Sterling (リンダー・スターリング) の日本初個展も見逃せない。フェミニズムの観点から、既存のイメージを切り抜き、コラージュする作風で知られる。京都でのエキシビションでは、彼女の主要な作品が並ぶ。さらに、フランス出身のアーティスト Juliette Agnel (ジュリエット・アニェル)、50年以上のキャリアを誇るオランダの巨匠 Anton Corbijn (アントン・コービン)、KYOTOGRAPHIE 2025でルイナール・ジャパン・アワードを受賞した柴田早理の個展など、今年も見どころは尽きない。

そして今年のメインプログラムにおいてハイライトとなる「South Africa In Focus」では、新進現代アーティスト Lebohang Kganye (レボハン・ハンイェ)、20世紀半ばに活躍した写真家 Ernest Cole (アーネスト・コール)、そしてファッションとアートの領域で活躍する写真家 Pieter Hugo (ピーター・ヒューゴ) の世代の異なる3名の作品を通じ、南アフリカの歴史と写真表現の多様性を探求する。また、関連イベントとして、南アフリカ初の黒人大統領 Nelson Mandela (ネルソン・マンデラ) の曾孫であり、平和・人権分野のリーダーとして活動する Chabrera Mandela (シヤブレラ・マンデラ) が展示作家とともにシンポジウムに登壇する。本プログラムは、4月19日(日)に東本願寺聴覚ホールにて開催予定。
また次世代を担う作家の発掘と支援を目的としたサテライトイベント「KG+2026」のほか、音楽とサウンドアートが共鳴する KYOTOPHONIE、さらにはフォトブックフェアなども同時開催される。春の京都で繰り広げられる、写真、人、美しい街並みが織りなす唯一無二の風景を、ぜひ現地で体感してほしい。