連載:M高史の陸上まるかじり

M高史

2026/01/21

(最終更新:2026/01/21)

#M高史の陸上まるかじり

#早稲田大学

3年連続で福島県チームのアンカーを務めた山口智規選手(撮影・高野みや)

今回の「M高史の陸上まるかじり」は第31回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(以下、都道府県駅伝)のお話です。宮城県が初優勝、2位に福島県、3位に兵庫県と続きました。私、M高史は今年もご縁があり、福島県チームのサポートをさせていただきましたので、リポートします。

レースの裏側、サポートの様子をご紹介します

大会当日の朝は、各チームとも体調やコンディションの確認をします。予定通り走れるかどうかの確認です。万が一、当日の朝にコンディション不良の選手がいる場合は、補欠の選手が準備します。選手の皆さんの無事を確認した後は、軽めのジョグなどで体を動かします。

2年連続表彰台となる2位となりました(提供・都道府県駅伝福島県チーム)

コース上を歩いていると、今大会に出場するチームの選手の皆さんがさっそうと駆け抜けていく姿を目にします。あんなに軽やかに走れたら、気持ち良いだろうなぁ……と思うほどの躍動感と足音です。

サポートスタッフは、スタート・フィニッシュ地点付近の建物内にある待機エリアへ。くじ引きで決まった位置にシートが敷かれているため、そこへ必要な物を運びます。福島県チームには桑井太陽トレーナーが同行しているため、治療用のベッドやトレーニング器具などをセッティングしていきます。

桑井トレーナーの指導のもと、レース前に動きづくりを行います(提供・都道府県駅伝福島県チーム)

その後、選手の皆さんはバスで各中継所へ移動します。中継所の付き添いスタッフは、選手が到着する前に移動しています。

1区からすさまじいハイペースとなりました

M高史は前回と前々回に続いて、今回もアンカーの付き添いとなりました。福島県チームの最終7区を務めるのは、3年連続で早稲田大学の山口智規選手(4年、学法石川)です。年始の箱根駅伝も2区で激走を見せました。昨年12月の全国高校駅伝で学法石川高校が初優勝を飾り、高校生が走る区間だけでなく、一般区間や中学生区間も充実しているため、福島県チームは優勝候補の一角に挙げられていました。

レースは1区から、すさまじいハイペースで進みました。中継所の待機スペースにあるテレビで確認していた選手や付き添いの皆さんが、思わず声を上げるほどです。付き添いのスタッフは、レース展開とともに自チームの順位やタイム差を確認して、選手に伝えます。

区間記録を大きく上回るペースとなった1区では、宮城県の鈴木大翔選手(仙台育英高校3年)、福島県の増子陽太選手(学法石川高校3年)、兵庫県の新妻遼己選手(西脇工業高校3年)の3選手が区間新記録を出しました。

1区からすさまじいハイペースに!増子陽太選手(左)が区間記録の走りで2区へ(代表撮影)

その後は気温が徐々に上がり、少し暑さを感じる天候になってきました。山口選手は水やスポーツドリンクなどで、こまめに水分補給。福島県は3区以降、2位の好位置でレースを進め、M高史はタイム差や状況などを山口選手に適宜、伝えていました。

福島県チームは5区の栗村凌選手(学法石川高校3年)が区間賞の走りを披露し、先頭の宮城県チームを追いかけます。その頃、アンカーを走る選手の皆さんは中継所で最終コールがありました。

襷を受ける前、リラックスした表情の山口智規選手

感謝の気持ちでいっぱいです!

6区の熊谷誓人選手(中央台北中学3年)がラストスパートをかける中、山口選手が「ちかとー!」と大きな声をかけます。M高史は襷(たすき)を受けて走り出す山口選手に、宮城県とのタイム差を大きな声で伝えます。

山口選手が通過した後は、走り終えた熊谷選手が選手移動バスに乗るまでの付き添いです。着替えや軽めのクールダウンを行い、無事にバスをお見送りすると、付き添い任務も完了。急いでフィニッシュ地点へ向かいます。

右は付き添いのM高史、タイム差を大きな声で伝えるのも大事な役割です(撮影・高野みや)

レースは大詰めを迎えていました。箱根2区を走った疲れも残る中で、山口選手が懸命に前を追いかけます。一時は10秒差まで詰めましたが、そこから縮まらず、宮城県の山平怜生選手(MABP)が逃げ切り、初優勝を飾りました。福島県は2年連続の表彰台となる2位に。3位には兵庫県が入りました。

福島県チームは昨年3位でした。大会後のミーティングで「次回こそ7大会ぶりの優勝を!」という声が上がっていただけに、今回の結果に対して選手やスタッフの皆さんからは、悔しそうな雰囲気が伝わってきました。M高史は「本気で優勝を目指すチーム」「2位でも悔しいと思えるチーム」に少しでも携わらせていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。学生時代のマネージャー経験を思い出す貴重な機会にもなりました。福島県チームの皆さま、本当にありがとうございました。

山口智規選手は2位でのフィニッシュとなりました(撮影・上田潤)

群馬県の帰山侑大選手と青木瑠郁選手が区間賞!

一般区間では大学生の活躍が目立ちました。中でも群馬県チームが躍動し、3区では駒澤大学の帰山侑大選手(4年、樹徳)、7区では國學院大學の青木瑠郁選手(4年、健大高崎)が区間賞を獲得。2区を終えた時点で19位だったところから、最終的に5位まで上がってきました。帰山選手は箱根駅伝の3区で区間2位、青木選手は1区の記録を塗り替え、区間賞。箱根に続く快走でした!

3区区間賞の駒澤大学・帰山侑大選手(撮影・高野みや)

7区区間賞の國學院大學・青木瑠郁選手(撮影・高野みや)

一般区間を走る大学生や社会人選手の皆さんは、中学や高校時代に今大会を経験している選手が多いと思います。また各都道府県の監督、コーチの皆さんも現役時代に走ったことがある方が多いです。

福島県の主将を務めた木村有希選手(サンベルクス)は、中学2年生の時に初めて出場して以来、5度目の福島県代表選手団入り。出走はなりませんでしたが、後輩の皆さんに声をかけ、初参加となる中学生にも気を配るなど、役割を全うされていました。

今大会も中には悔しい思いをし、走り終わってから涙を流す選手もいました。そのような姿を見て、「故郷に恩返ししたい」と選手それぞれの思いが襷でつながれてきたことを改めて実感しました。各都道府県の代表として走ったことを誇りに、ぜひこの経験を生かして、将来に向けて羽ばたいてほしいです!

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