
2019年9月19日、ベルギーのブリュッセルにある欧州委員会本部の外に掲げられた欧州連合旗(2025年 ロイター/Yves Herman)
[9日 ロイター] – 欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は9日、企業サステナビリティー規則を緩和することで合意した。企業のほか、米国、カタールなどの政府から圧力がかかっていた。
規則の対象となる大多数の企業に対し、企業サステナビリティー規制を緩和する。EUの煩雑な手続きや厳格な規制が、域外の競合他社との競争力を妨げているとの批判が一部の業界から出ていた。
今回の合意では、企業に環境や社会への影響を開示することを義務付ける「企業サステナビリティー報告指令(CSRD)」の適用対象を従業員数1000人超かつ年間純売上高4億5000万ユーロ(5億2400万ドル)超の企業に限定する。現在は従業員250人以上の約5万社が対象だ。
EU域外の企業については、域内の売上高が4億5000万ユーロを超えた場合に報告義務を課す。
人権・環境問題に対応するデューデリジェンス(適正評価手続き)の実施を義務付ける「企業サステナビリティー・デューデリジェンス指令(CSDDD)」の適用対象は、従業員数5000人超かつ年間売上高15億ユーロ超の最大手EU企業のみとする。域内売上高がこの基準を超える非EU企業にも同じ規則を適用する。
同指令に基づき気候変動移行計画を採用することを義務付ける条項も削除した。米国とカタールはデューデリジェンス規則が欧州との液化天然ガス(LNG)貿易を混乱させる恐れがあるとして、EUに同規則の縮小を求めていた。
違反に対する制裁金の上限を企業の全世界売上高の3%に設定することでも合意した。欧州委員会がガイドラインを示し、2029年7月までに順守を義務付ける。
今回の合意は、欧州議会と加盟国のそれぞれが最終承認する必要があるが、事前合意を追認する形式的な手続きとなるのが通例だ。
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