◆目を惹く鮮やかな青を使った「三川内焼」

このコーナーでは、参加している伝統的工芸品の中から毎週1つずつピックアップして、その歴史や特徴、作り手の思いなどにフォーカスしていきます。まずは今回紹介する、長崎県の伝統的工芸品「三川内焼」の歴史や特徴について、江戸から400年も続く長崎県佐世保市にある窯元「嘉久正窯(かくしょうがま)」の里見寿隆(さとみ・としたか)さんにお話を伺いました。

「三川内焼」は、呉須(ごす)と呼ばれる青い顔料を使った、白磁(純白の磁器)への青い染付け(絵付け)が特徴的な陶磁器で、シンプルながらも繊細で目を惹く鮮やかな美しさで、長い間高級品として位置づけられてきました。中でも「唐子絵(からこえ)」と呼ばれる図柄は「三川内焼」を代表するもので、中国の子どもの格好をした「唐子」が松の下などで戯れる姿が描かれています。

時代によって、その用途も変わってきており「江戸時代から続く平戸藩の御用窯製品ということで、江戸時代は大名に献上する焼き物として、明治・大正・昭和は料亭等で使われる割烹食器類として、最近では一般の方々に使っていただく食器としても認知されております」と「三川内焼」の背景にある歴史をひも解きます。

気になるのは、使用しているその独特な原料。前述した呉須(ごす)と呼ばれる青い顔料の絵の具は、江戸時代初期に中国から伝わったと言い伝えられており、素焼きの状態で着色するため、繊細でまばゆい青色が色あせることなく、いつまでも輝きを放ち続けます。

さらには、白磁と呼ばれる素材は、鉄分のほとんどない白い粘土(白土)をベースにしており、「鉄分をキレイに取り除いた、天草陶石という高品質の土を使うことで濁りなく美しく、そして白く焼き上がります。また、表面の青い絵付けがはっきり見えるのは、ゆっくり時間をかけて高温で焼成しているからで、これにより器の白さと光沢の精度もより上がります」と里見さん。

「三川内焼」の豆皿を初めて手に取ったというユージと吉田も、繊細なタッチで青く絵付けされた鮮やかな仕上がりに「上品なお皿ですね」とお気に入りの様子。

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