ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)は、欧州連合(EU)の共同債を、提供する国債指数に組み入れない方針を示した。投資家層の拡大や借り入れコストの引き下げを目指すEUにとっては打撃だ。

  ブルームバーグが確認した顧客向け通知によると、ICEは採用を見送った理由について、発行体をどう分類するのが最適かについてコンセンサスが得られていないとしている。主要な指数算出会社は現在、EUを超国家的組織として扱っており、当局者は、それが同等の信用格付けを持つ欧州各国政府よりもEUの借り入れコストが高い主な理由だと指摘している。

  ブルームバーグがICEの決定を報じた後、EU債は下落し、全ての欧州政府債を下回った。EU10年債利回りは一時4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、ドイツ国債に対するスプレッドは日中では1年以上ぶりの大幅拡大となった。

EU Borrowing Costs Rise Relative to Germany | Yield spread widens after ICE rejects sovereign index inclusion

 

 

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降に債券発行が急増したことを受け、EUの執行機関、欧州委員会は、共同債のさらなる拡大を提案している。

  米国債に匹敵し得る安全資産を創出し、EUの資本市場の魅力を向上させようとする動きもある。ブラックロックのフィリップ・ヒルデブランド副会長や、シタデルで債券・マクロ経済調査を統括するエンジェル・ユビデ氏らは、EU共同債の発行拡大を求める取り組みを主導している。だが、加盟国の中には、財政規律に乏しい国々を実質的に支援することになるとして反対する声も多い。

  EU債を指数内で再分類することを巡っては、投資家間でも対立がある。ICEは6月末に締め切られた協議で、投資家に対し「EU債務を主権とみなすべきか」と問いかけていた。昨年も同様の提案が却下されている。

  ICEの通知によると、「EUを指数に含めるよう、主権発行体の定義を更新することを支持する利害関係者もいた」一方でEUは「『主権』という共通理解を満たさない」との意見もあったという。

EU Bonds Lag After Index Rejection | Yield spread set for largest widening move in over a year

 

 

原題:EU Fails in Bid for ICE to Add Joint Debt to Sovereign Index (2) (抜粋)

(詳細を加え更新します)

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