福岡の飲食店に広がった「カチドキレッド」

■期間は8月3日まで! 飲食店コラボの対象店舗はこちら

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 ジーター・ダウンズや山本恵大の一発攻勢などもあり5-2で楽天を下した2日の試合。終了から約2時間後、串にグルグル巻き付ける「とりかわ」で知られる飲食店「竹乃屋 福岡空港店」に、60代の夫婦が立ち寄った。楽天戦は「鷹祭 SUMMER BOOST」の対象試合。みずほペイペイドームで配布された「カチドキレッド」のユニホームに袖を通したまま着席した夫婦は「1杯目のドリンク半額」の特典を手にした。「(みずほペイペイドームで)試合を見ながらビールを飲んだけど、家に帰る前に立ち寄りたくて」と夫婦でグラスを傾けた。

 今回、福岡市内とその近郊自治体の飲食店245店舗では7月4日から8月3日まで大掛かりなキャンペーンを実施した。ソフトバンクのユニホームを着用して来店すると1杯目の飲料が半額になり、先着でオリジナルコースターを受け取れるという企画。対象店舗には「竹乃屋」のようなチェーン店もあるが、個人経営の飲食店もある。様々なプロモーション企画を行ってきたソフトバンクでも、ここまでの大規模な展開事例はほとんどない。そこには、球団と飲食店の橋渡しに奔走した仕掛け人がいた。

「実現できたら面白いことになる」

 きっかけは「鷹祭 SUMMER BOOST」1年目の昨季、主に天神地区の屋台40店舗と球団がコラボした企画を行ったこと。「去年、組合員のお店の皆さんから『来年はうちでもできないか』という声を多くいただいた。確かに、ホークスのファンと、飲食店でビールを飲むお客さんとの親和性はもちろん高い。実現できたら面白いことになる」と、球団に持ちかけた。竹乃屋がみずほペイペイドームに以前から出店している縁もあり、話が進んだという。

 「福岡の街中で赤いユニホームを来た人を多く見かけて、その人たちが飲食店に入ってくれる。街が元気になりますよね。(7月1~15日の博多祇園)山笠が終わったあとに『鷹祭 SUMMER BOOST』があって、少し間を置いて放生会。みんなが街に出たい、と思ってくれないと外食産業は成り立たないですから。飲食業が元気でなければ、街は元気にならないよね」

 飲食業界にとって新型コロナウイルス禍のダメージは大きく「福岡の中心部は、インバウンドもあってコロナ前を上回っている。ただ、中心部から少し離れたところでは、まだまだ前のようにはなっていない」という。今回球団から各店舗には、カチドキレッドのユニホーム数枚、告知用のタペストリー、オリジナルコースターの配布はあったが、「ドリンク半額」は店舗側の費用負担となる。それでも6月30日の決起集会には対象店舗の関係者が200人以上もみずほペイペイドームに集まり、この企画への期待の高さを示した。

 「今年が福岡市内とその近郊で245店、来年は福岡市内に限っても500店舗くらいには広げられるのではないか。北九州や県南、久留米の組合員さんからも『ぜひうちでもやりたい』という声をいただいている。逆に、今まで以上にホークスが身近になったおかげで応援にのめり込んだ飲食店さんもいらっしゃる」。竹野会長は今後の広がりに自信を見せた。

 「コラボの形が固まってから飲食店さんに呼びかけたから、参加の締め切りが短かったことは反省点。このコラボが終わったら、組合員さんからの声を聞いて、来年はどういう形で進めるか、すぐに詰めていきたい」と話す。「1年目から全部うまくいく、なんて考えていない。こういったことは何年も続けて、定着していったら本当の形になるもの。福岡の風物詩になった冬のクリスマスマーケットも、続けていることで、あれだけのお祭りとして定着したんですから」。その「クリスマスマーケット」と鷹祭 SUMMER BOOSTは、実は深い関係があった。

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