
7月24日、中国北京でEU・中国首脳会談が始まり、フォンデアライエン欧州委員長(写真)とコスタ欧州理事会議長が習近平国家主席と会談した。ブリュッセルで16日撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[北京 24日 ロイター] – 中国の習近平国家主席は24日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長とコスタ欧州理事会議長(大統領)と北京の人民大会堂で会談した。
代表取材によると、フォンデアライエン氏は緊迫した雰囲気の中、中国との貿易関係は「転換点」にあると述べ、「本質的」なリバランス(再均衡)を求めた。
国営新華社通信によると、習氏は「欧州が現在直面している課題は中国から生じたものではない」と述べ、EUに対し「開かれた協力関係を堅持し、意見の相違や摩擦を適切に処理する」よう求めた。
さらに「壁や要塞を築く」ことによって競争力を向上させることはできず、「デカップリング(分断)と鎖の断ち切り」は孤立をもたらすだけだと指摘した。
「欧州側が貿易・投資市場を開放し続け、制限的な経済・貿易手段の使用を控えることを期待する」と訴えた。
昨年に3058億(3600億ドル)まで膨らんだEUの対中貿易赤字について「双方の協力が深まるにつれて不均衡も拡大した。われわれは転換点に達した」とし、「関係のリバランスが不可欠だ。中国と欧州がそれぞれの懸念を認識し、真の解決策を示すことが極めて重要だ」と述べた。
一方、中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習氏はEU側に「正しい戦略的選択」をするよう求めた。EUの対中強硬姿勢を暗に批判した形だ。
習氏は「国際情勢が厳しく複雑になるほど、中国とEUは意思疎通を強化し、相互信頼を高め、協力を深める必要がある」と伝え、「中国と欧州の指導者は人民の期待に応える正しい戦略的選択をすべきだ」と述べた。
フォンデアライエン氏は会談前にXへの投稿で、この会談は「双方の関係を前進させ、バランスを取り戻す」機会だと指摘。「互恵的な協力が可能と確信している」と述べ、融和的なムードを演出していた。首脳会談までの数週間には貿易を巡る応酬や欧州高官からの強硬な発言があった。
新華社も24日の論評で、中国は欧州にとって「重要なパートナー」で、貿易、気候、世界統治など、さまざまな分野で利益を共有しているとし、対立姿勢を弱めたようだった。
今回の会談は外交関係樹立50年を記念して開催された。欧州首脳の訪問日程は中国側の要請で当初予定の半分の1日に短縮された。
フォンデアライエン、コスタ両氏はこの後、中国の李強首相とも会談する。双方は気候に関する共同声明発出を目指している。
今回の会談は貿易摩擦やウクライナ問題が主な議題とみられる。欧州側は電気自動車(EV)や中国の過剰生産能力などの問題も提起する見通し。
北京外国語大学の崔洪建教授(外交政策)は、トランプ米大統領の2期目の開始当初は、米国による貿易上の課題に取り組むために協力するという中国とEUの合意がより強固だったと指摘した。
しかし「最近、状況は変化した」と述べ「EUは米国との妥協を続けており、現状ではEUと中国の関係強化に向けた推進力が欠如している」との見方を示した。
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