大阪・関西万博(大阪市此花区夢洲)の奈良県催事「ALL NARA FESTIVAL(オール・ナラ・フェスティバル)」が5月27日から29日までの3日間、EXPOアリーナのステージで行われた。催事とともに約50店の飲食、ワークショップブースなども出店され、多くの来場者でにぎわった。
Day1(5月27日)圧巻 奈良の歴史絵巻 河瀨直美監督も食レポ登場
奈良県催事の一日目、メインステージでオープニングを飾ったのは、国指定重要無形民俗文化財に指定された春日大社の祭礼「春日若宮おん祭」の再現。続いて巫女(みこ)による神楽、猿楽、舞楽などが奉納され、華やかな神事芸能が披露された。
「奈良歴史絵巻」では元明天皇を中心とした貴族や女官ら約60人による華やかな天平行列が厳かに練り歩きステージへ集合。平城京遷都の詔(みことのり)を発する劇も行われ、天理大雅楽部による舞楽も披露された。
古代、宮中で行われていた仏式の正月行事「御斎会(ごさいえ)」では、白い衣装をまとった称徳天皇役らが登壇。僧侶が「金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)」を講説し国家の安穏を願う重要な儀式を再現した。
また、妖怪書家の逢香さんによるスペシャル書道パフォーマンス、夜にはメインイベントの現代能「不二之舞」を上演。奈良の夏の風物詩「燈花会」などもあった。
Day2(5月28日)躍動 奈良の伝統文化 「十津川の大踊」ステージに
奈良県催事の第2日は「十津川の大踊」(国重要無形民俗文化財)がステージに登場、躍動感あふれる踊りを演じ十津川村に受け継がれてきた伝統文化をアピールした。
十津川の大踊は小原と武蔵、西川の3地区に残り、8月の盆踊りの中で踊られてきた伝統行事。2022年には民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録された。
3地区の保存会がそれぞれ大踊を披露。房の付いたバチを振り回しながら太鼓をたたいたり、扇を持って華麗に舞ったりと華のある踊りを繰り広げ、観客は舞台に見入っていた。
Day3(5月29日)堂々 奈良の伝統芸能「曽爾の獅子舞」「ススキ提灯」
奈良県催事の最終日はメインステージで、「曽爾の獅子舞」「ススキ提灯(ちょうちん)献灯行事」(いずれも県指定無形民俗文化財)の県伝統芸能が演じられた。
曽爾の獅子舞は300年以上前から引き継がれてきた村の伝統芸能。門僕(かどふさ)神社で毎年「スポーツの日」の前日の日曜日に行われる秋祭りで奉納される。長野、今井、伊賀見の3地区の各奉舞会で継承される演目は呼び方などさまざまで、それぞれが切磋琢磨(せっさたくま)しながら高め合い続けてきた。
御所市の鴨都波神社で夏と秋の祭りに奉納される「ススキ提灯献灯行事」は、ステージ前の広場で迫力の演舞を披露。3段組10張の提灯を付けた高さ4.5メートルの支柱を肩や腕、額に乗せたり大きく旋回させると、会場内が拍手に包まれた。
