公開日時 2025年04月27日 05:00

LNG投資に慎重 日本、韓国 台湾と温度差
米国・アラスカ州、日本、韓国、台湾

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琉球新報朝刊

 米北部アラスカ州の液化天然ガス(LNG)開発への投資は台湾が意欲を示す一方、日本や韓国では慎重な声が多く、温度差がある。投資を決めて事業が始動しても、3カ国がLNGを輸入できるのは2030年代になる見通し。採算性に加え、将来のエネルギー調達を見据えた判断になりそうだ。 (1面に関連)
 日本と韓国、台湾がアラスカのLNG開発に一定の関心を示す理由の一つは東アジアに比較的近く、輸送期間が短いからだ。北極圏で採掘したガスを全長約1300キロのパイプラインで南部の施設に運び液化した後、タンカーに載せて約1週間で各国に届く。
 中東のホルムズ海峡のような地政学リスクが高い地域を通らず、安定供給への期待も高い。
 ただ、開発計画の浮上から10年以上経過した今も、パイプラインの新設など膨大な費用をどのように賄うか議論は深まっていない。日本政府の関係者は「本来プロジェクトを主導するはずのエネルギー世界大手が1社も手を挙げないことが不安材料だ」と明かす。
 台湾は、日本や韓国などに先行してアラスカ産LNGの購入意向を表明した。日本の経済官庁幹部は「安全保障における米国との関係上、積極的な姿勢をアピールする必要があった」と指摘し、収益性を度外視している可能性に言及した。

<用語> 液化天然ガス(LNG) メタンを主成分とする気体の天然ガスを冷やして液化したもの。体積が縮小するため、運搬や貯蔵に適する。都市ガスや火力発電所の燃料に使用される。石炭に比べ燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少なく、脱炭素化に向けた過渡期のエネルギー源として活用が続く。日本や中国、韓国など東アジア各国の輸入量が多い。

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