格付け会社ムーディーズ・レーティングスは、BNPパリバとクレディ・アグリコルなどフランスの銀行7行の長期預金格付けと無担保優先債格付け、長期発行体格付けを引き下げたと発表した。フランスでは財政赤字削減を巡る対立で政治の混迷が深まっており、その影響評価をムーディーズは継続している。

  17日の発表資料でムーディーズは格下げについて、「政治的分裂が財政健全化を妨げる可能性が高まり、フランスの財政が今後数年でかなり悪化する」という見解を反映していると説明した。

  マリーヌ・ルペン氏が実質的に率いる極右・国民連合(RN)が左派連合「新人民戦線」に同調し、バルニエ内閣を倒したため、マクロン大統領は長年の盟友でもあるフランソワ・バイル氏を新首相に任命。バイル氏が13日に首相に就任した翌日、ムーディーズはフランスの格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げていた。

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  ムーディーズは「2025年の確実な政権運営継続を可能にする特別法の成立を期待しているが、意味のある財政再建策は法案に盛り込まれないだろう。新内閣が来年度より先に財政赤字を削減できるか不確実性が高まっている」と指摘した。

  今回の仏銀格下げはフランスの政治的混迷が銀行セクターに重くのしかかっている状況をあらためて示すものだ。不透明感が既に株価を圧迫し、フランス上位行のパフォーマンスは欧州の金融銘柄で最下位圏に属する。

  アクシオム・オルタナティブのリサーチ責任者、ジェローム・ルグラ氏はムーディーズによる仏銀格下げについて、「まさに想定された通りだ。仏銀の株価に既に織り込まれているが、全ては数カ月にわたる政治的混迷の結果だ」と認識を示した。

原題:Moody’s Downgrades BNP, Credit Agricole on French Turmoil (1)(抜粋)

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