デニス・ベッグスさんは、55歳の時にランニングを始めた。それから63歳になった現在までに、シドニーやミラノ、東京など、世界中のマラソン大会に出場している(写真はすべて本人提供)。デニス・ベッグスさんは、55歳の時にランニングを始めた。それから63歳になった現在までに、シドニーやミラノ、東京など、世界中のマラソン大会に出場している(写真はすべて本人提供)。Dennis Beggsデニス・ベッグスさんは、ランニングを始めたその年に、初マラソンに挑戦した。63歳になった今、ベッグスさんは、7日間で7つの大陸で7回マラソンを完走するチャレンジに参加中だ。比較的高年齢でマラソンにチャレンジするにあたっては、「徐々に走行距離を伸ばすこと」「ストレッチを欠かさないこと」が役に立ったと、ベッグスさんは振り返っている。

ウィスコンシン州で農場を営むデニス・ベッグス(Dennis Beggs)さんにとって、最初のランニングは悪夢の体験だった。

当時55歳だったベッグスさんは、アルツハイマー症を患っていた母親の介護をしていた。気分転換をして頭をすっきりさせようとして頻繁にウォーキングに出かけていたが、あるとき、ランニングに切り替えることにした。ベッグスさんはBusiness Insiderの取材に、その目的は「時間の節約」だったと振り返る。そこで2017年の春、0.25マイル(約400メートル)を走ってみたが、この時は「もう二度とやるものか」と思ったという。

毎日走るのはからだに良くない? 専門家が教える、健康的なランニング | Business Insider Japan

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しかしその翌週、ベッグスさんは、もう一度ランニングを試してみようという気持ちになり、その後は毎日、徐々に走る距離を伸ばしていった。スマートウォッチやスマートフォンを携行していなかったため、自身の走行距離や時間については、正確には把握していなかった。そのため、近所の人に誘われてアメリカ独立記念日の10kmレースに参加した時に、2位でフィニッシュした時には本当に驚いたという。

ベッグスさんがランニングを始めたきっかけは、母親の介護をする生活の気分転換だった。ベッグスさんがランニングを始めたきっかけは、母親の介護をする生活の気分転換だった。Dennis Beggs

このレースに出場した際、ベッグスさんはある男性から、フルマラソンにチャレンジするよう勧められた。こうして挑戦した2017年10月の初マラソンは、「悲惨だった」とベッグスさんは振り返るが、この体験は、さらに時間を費やしてランニングを続けるモチベーションになったという。

それ以来、63歳になった今に至るまで、ベッグスさんは「10週間で10回マラソンを走る」など、ランニングにまつわる多くのチャレンジを成功させている。そして現在は、「ワールド・マラソン・チャレンジ(The World Marathon Challenge)」に参加中だ。これは、2025年1月31日からの7日間で、フルマラソンを7つの大陸で7回完走するというチャレンジイベントだ。

米アルツハイマー病財団への募金のためにこのチャレンジ参加を決めたベッグスさんが、63歳にして壮健な肉体を保つ秘訣を、Business Insiderに明かしてくれた。

短い距離のランニングから始める

「最初は簡単にできる運動から始めて、だんだん負荷を高めていくといい」と、ベッグスさんはアドバイスする。ベッグスさんも最初はウォーキングから始めた。ランニングにスイッチしたあとも、距離は徐々に伸ばしていった。農場経営という仕事柄、もともと壮健な体の持ち主だったこともあり、実現可能な目標を立てながら、急速に走る時間を伸ばすことができた。

パーソナル・トレーナーのソヒー・リー(Sohee Lee)氏は、以前のBusiness Insiderの取材で、最初からあまり頑張りすぎないようにして、運動をする回数は週に数回に抑え、徐々にワークアウトになじんでいくのが最も持続可能なアプローチだと語っていた。

ヨハネスブルクでのベッグスさん。この街で開催された大会でも、フルマラソンを完走した。ヨハネスブルクでのベッグスさん。この街で開催された大会でも、フルマラソンを完走した。Dennis Beggsランニングを始めて実感した、心身両面でのメリット

ベッグスさんによれば、体調がさらによくなったことで、ライフスタイルにも変化があったという。

「自分の体がみるみる変わっていくのを目の当たりにする。体重が減り、体の調子がよくなったことを実感し、活力がさらに湧いてくるはずだ。こうした変化が、栄養状態の改善にもつながる。なぜなら、『すごい、気分がいいぞ。もう毎日ドーナツを食べなくてもいい』と思えるからだ」とベッグスさんはこの変化を説明する。

これに加えて、ランニングは頭をすっきりさせ、集中してものを考えるのにとても適した機会だという。ベッグスさんは走っている間に、その日やるべきタスクを考えたり、祈りを捧げたり、難しい判断を要求される事柄について熟考したりしている。

「走り終わるといつも、すがすがしい気分になる。ランニングのおかげでリラックスできるし、心が安定する」と、ベッグスさんは語る。このランナーズハイは「唯一無二」の感覚で、これが自信を築くのにも役立っているという。

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