旧優生保護法に基づき、夫が不妊手術を強制され精神的苦痛を受けたとして福岡県内の女性(82)らが国に約4400万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁(上田洋幸裁判長)は30日、旧法を違憲と判断し、約1640万円の賠償を命じる判決を言い渡した。不法行為から20年で賠償請求権が消滅する民法の「除斥期間」を適用しなかった。
福岡地方裁判所 判決によると、夫婦には聴覚障害があり、夫は結婚直前の1967年、何も説明を受けないまま、勤務先の社長に連れられ不妊手術を受けさせられた。夫婦は2019年に提訴したが、夫は21年に83歳で死去し、親族が訴訟を承継した。
訴訟の争点は、不妊手術の有無と「除斥期間」適用の是非。手術記録などの客観的な証拠がない中、上田裁判長は判決で、夫婦の証言に具体性があるなどとして、手術を受けたと認定した。国が手術を推進し、96年の旧法改正後も是正してこなかったことから、「除斥期間の適用は著しく正義・公平の理念に反する」と述べた。 また、旧法については「非人道的で正当性も合理性もおよそ認められない」などとして、自己決定権を保障する憲法13条や法の下の平等を定めた同14条に違反すると認定した。 1 2
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