カフェの壁に飾られた冨樫さんらのイラスト(10日、新庄市万場町で)
冨樫さんが手がけたキャラクター「かむてん」をまつった神社(23日、新庄市本町の「こらっせ新庄」で)
カフェや観光案内所に「幽☆遊☆白書」や「3月のライオン」のイラストが――。最上地域にゆかりがある漫画家の作品を店舗や公共施設に飾り、中心市街地全体を「漫画ミュージアム」にする取り組みが新庄市で始まった。買い物やまち歩きを楽しみながら、ファンに「聖地」を巡ってもらおうとの狙いだ。(中戸穣) 同市万場町の万場町商店街にある「ハナヤ花店」では、色とりどりの生花やフラワーアレンジメントと並んで、岡田理知さんの「本家のヨメ」などのイラストが飾られている。絵の背景が桜並木だったり、ヒロインが手に花のリースを持っていたりと、店に合わせた絵柄を選んだという。冨樫義博さんの「幽☆遊☆白書」のヒロインのイラストもある。 14日に店を訪れた同市の主婦(25)は「お花屋さんらしい華やかな作品が飾ってあってかわいい」と見入っていた。◇ この商店街の店舗を中心とした23施設に飾られているのは、市出身の冨樫さん、岡田さん、阿部ゆたかさん、安彦麻理絵さん、最上町出身の海和雅実さん、母が同市、父が舟形町出身の羽海野チカさんの6人の作品だ。商店街はJR新庄駅から徒歩圏内で、1店当たり3~5点ほどを展示。すべてレプリカだが、原稿やイラスト、サイン色紙など約130点を楽しめる。
商店街にある冨樫さんの実家「冨樫紙店」では、「HUNTER×HUNTER」の設定画や、冨樫さんの漫画キャラが「新庄まつり」の
山車(やたい)
の上に乗っている様子を描いたイラストなど、最多の14点を6月から展示する予定だ。
このほか、新庄駅に併設された最上広域交流センター「ゆめりあ」(新庄市多門町)内の観光案内所では、羽海野さんの「3月のライオン」の扉絵イラストなどを展示。複合施設「こらっせ新庄」(同市本町)では、冨樫さんが
天狗(てんぐ)
をモチーフにデザインした市のキャラ「かむてん」をまつる神社を設置した。
◇ 取り組みを提案したのは、同商店街でカフェ「万場町のくらし」を経営する吉野優美さん(36)。作品は元々、「ゆめりあ」や新庄駅の自由通路に展示されていたが、他の展示物や売り場の設営のため昨年9月までに撤去された。そこで「倉庫でほこりをかぶっているのはもったいない。商店街に飾って新しく『聖地』を作ろう」と考えたという。 「聖地巡礼」に来たファンからも「作品にちなんだ博物館や紹介コーナーがほとんどない」と、落胆の声を耳にするようになっていた。商店街に呼び掛けて協力してもらえる店を募り、作品を所有する最上地域観光協議会と交渉して実現にこぎ着けた。 時計店では商品の壁掛け時計の間に並べたり、魚店ではショーケースの上に置いたりと、ショッピングしながら楽しめるようにし、「新庄まちなか漫画ミュージアム」として今月11日に公開を始めた。期限は特に設けておらず、当面は展示を継続するという。 吉野さんは「何も買わなくても『作品を見に来た』と気軽に店員に声をかけてほしい。街中に漫画が溶け込んだ『聖地』の雰囲気を味わってもらえればうれしい」と話した。 問い合わせは、同協議会事務局(0233・29・1311)へ。
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