義足の走り幅跳び選手で、日本のパラ陸上界の第一人者、山本篤選手(42)(新日本住設)が27日、神戸市で記者会見し、現役引退を発表した。今夏のパリ・パラリンピック出場を目指していたが、同市で25日まで開催された世界パラ陸上競技選手権大会で5位に終わり、本番でのメダル争いは難しいと判断。代表選出を打診されても出場せず、後進に道を譲るという。引退記者会見で競技生活を振り返る山本篤選手(27日午後、神戸市中央区で)=八木良樹撮影引退記者会見で競技生活を振り返る山本篤選手(27日午後、神戸市中央区で)=八木良樹撮影
 山本選手は高校2年の時のバイク事故で左脚の太ももから下を切断。卒業後、義足でパラ陸上に挑戦した。2008年北京パラなど2大会の走り幅跳びで銀メダルを獲得し、21年の東京パラまで4大会連続で出場した。スノーボードで18年の
平昌(ピョンチャン)
冬季パラに出場する「二刀流」の活躍も見せた。

 17年には、国内ではまだ数少なかったプロ選手に転向し、競技の普及にも尽力した。競技用義足によるランニング講習会を開催し、初めて着用する人を指導。参加者からは、世界パラ陸上に出場するトップ選手も誕生した。 会見では、引退の決断について「自分自身の可能性がなくなったタイミングで引退しようと思った。自分にはウソをつけない」と語り、22年間の競技生活を「人生を楽しくする遊びだった。いろんな人に応援してもらい、いい陸上人生だった」と振り返った。

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