神埼市のふるさと納税PR強化事業の業務委託を巡る官製談合事件で、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害罪で起訴された前市長・内川修治被告(72)と、事件当時、事業を受託した業者の代表取締役で、同罪で起訴された被告(62)の公判が20日、佐賀地裁で始まる。関係者によると、代表取締役の被告は起訴内容を認める見込み。一方、内川被告は取り調べに対して黙秘していたとされており、何を語るかに注目が集まる。(小林夏奈美)神埼市役所神埼市役所 起訴状などでは、内川被告は昨年1月に市が公募した同事業の業務委託契約で、コンサルティング会社「ブルー・フラッグ」(4月の株主総会の決議で解散)を選定させるため、代表取締役の被告に対し、同年2月8日頃から3月3日頃までに秘密事項の評価委員の所属、氏名などを教示。2月16日頃には、他社の提案書を提供するなどしたとしている。

 業者選定に採用された「公募型プロポーザル方式」は、公募に参加した業者が、企画書や発表などでアピール、評価委員が事業者の実行性や企画力などを審査し、最も優れている業者を選定する仕組み。これまでの取材では、内川被告が同年2月の審査の際、評価委員の前で「地元の企業を優先してもらって税金を市に落としてほしい」などと異例の発言をしたことや、審査期間中に評価委員と個別に面会していたことがわかっている。 公判では、一連の働きかけや、同社が選定されるに至った経緯などが示される見通しだ。 また、内川被告と代表取締役の被告は20年以上前から知人関係にあり、代表取締役の被告が内川被告の後援会の会計責任者を務めるなど、旧知の仲だった。周囲からは「師匠と弟子のような関係だった」との声も聞かれ、2人の関係性が事件にどう影響したか、判然としていない動機が明らかになる可能性もある。 公判は、両被告同時に審理が進められる。突然のトップ逮捕から3か月、業者選定の裏側で何が行われていたのか。神埼市政を混乱させた官民癒着の構図解明が待たれる。

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