総務省の住宅・土地統計調査で、福岡県を除く九州各県と山口県の「放置空き家」の割合が、全国平均(5・9%)を軒並み上回った。5年前の前回調査時より悪化した県も多く、事態は深刻さを増している。 全国で最も高かった鹿児島県は、前回調査の時点ですでに肝付町や南九州市など5市町で20%を超えており、2020年の国勢調査でも人口減の傾向が顕著だ。県住宅政策室によると、進学や就職で家を出た子どもが戻らない事例が多いという。

 坂道が多い長崎市内では、斜面沿いの空き家が目立つ。市住宅政策室は「住みよい住宅に改修する民間の取り組みも後押ししたい」とする。全国ワースト7の山口県は、活用法を動画などで紹介することで、事前に親族間で話し合いを進めてもらう取り組みを行っており、県住宅課は「地道な努力を重ねるしかない」とする。総務省総務省 一方、専門家の相談窓口などを設けた福岡県や熊本県では改善傾向もみられた。 鹿児島大の小山雄資准教授(住宅政策)は、西日本は単身の高齢者が多く、空き家も増えやすい傾向にあるとした上で、「九州は自然災害のリスクも高い。将来空き家になりそうな住宅を把握し、次の住人につなげる取り組みを強化する必要がある」と指摘する。

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