3月29日に開いた記者会見で質問に答える小林製薬の小林章浩社長(左から2人目)
小林製薬(大阪市)の
紅麹(べにこうじ)
成分入りサプリメントを巡る健康被害問題で、企業経営の「監視役」といえる社外取締役への報告が行われたのは、社長への報告の1か月半後だったことがわかった。同社のコーポレートガバナンス(企業統治)が十分に機能せず、対応の遅れにつながった可能性もある。この問題は22日で公表から1か月を迎える。
紅麹サプリにプベルル酸以外の複数化合物…通常は原料に含まれず、厚労省が特定進める
小林製薬によると、最初に腎疾患の症状を訴える人から連絡が入ったのは1月11日。小林章浩社長には2月6日に報告されたが、社外取締役に伝えられたのは3月20日で、社長報告から43日後だった。結局、公表はその2日後の3月22日にまでずれこんだ。 死亡した5人の中には、同社が把握してから公表までの間、サプリの購入を続けていた人もいた。 計7人いる取締役のうち、創業家の小林社長を含む3人は社内出身だ。残る4人は社外取締役で、学者や実業家らで構成される。過半数を社外取締役にしたことについて、同社は経営に関する監視強化の狙いがあったと説明するが、今回の問題では機能しなかった。 大阪市の横山英幸市長は「ガバナンスが機能していたかはチェックされるべき項目だ」として、厚生労働省と連携し、社内での情報共有や行政への報告が適切だったかを調査している。小林製薬は「検証作業を進めており回答を控える」としている。 企業の危機管理を支援する「エス・ピー・ネットワーク」(東京)の西尾晋執行役員は「社長が状況を把握した2月のうちに、社外取締役や行政への報告、回収判断ができたのではないか。社内での情報共有がなければ、企業のガバナンスは十分に機能しないため、対応の遅れにつながった」と話す。
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