見頃を迎えたノダフジ(17日、大阪市福島区の下福島公園で)=河村道浩撮影
新5千円札裏面のデザイン(財務省提供)
今夏に発行される新5千円札の裏面にデザインされているノダフジが、名前の由来となった大阪市福島区の野田地区周辺で見頃を迎えた。同地区には遅くとも平安末期から自生地があり、名付け親は植物学者の牧野富太郎博士。戦禍や災害で消滅しかけたが、接ぎ木を重ねて再生させた歴史があり、管理してきた住民らは、新紙幣発行を心待ちにしている。
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新5千円札は、表面が津田塾大学創設者の津田梅子の肖像画で、樋口一葉を描いた現行の5千円札と同じ紫色を基調とする。財務省によると、ノダフジは、古事記や万葉集に登場するなど古くから日本人に親しまれた花で、紙幣と同じ紫色であることから、裏面の絵柄に採用された。 福島区のノダフジは、豊臣秀吉も見物したと伝えられ、江戸時代には「吉野の桜、野田の藤、高雄の紅葉」と、奈良、大阪、京都の三大名所の一つに挙げられていた。国内のフジの自生種は、山間部に咲くものと平地に咲くものの2種類があり、牧野博士が明治時代、平地の品種の標準和名を「ノダフジ」と名付けた。 その後、1945年の大阪大空襲で多くが焼失し、50年のジェーン台風による高潮被害でほとんど消滅したが、大阪城公園などから移植。地元住民が接ぎ木で少しずつ株を増やし、枝切りや肥料やりなどの手入れを続けて復活させた。今は区内約30か所に藤棚が設けられ、下福島公園では、垂れ下がった40~50センチの花房が風に揺れている。 ノダフジの世話をする地元ボランティア団体の顧問の男性(84)は昨年、こうした歴史を伝えようと、地元の神社の前に記念碑を設置した。江戸時代、先祖がこの地でノダフジの手入れをしていたという藤さんは「新札をきっかけに、福島区のノダフジの美しさを多くの人に知ってほしい」と話している。
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