物流の2024年問題に対応しようと、JA鹿児島県経済連(鹿児島市)が、関西向けの牛の輸送にフェリーを使う試みを行っている。乗船中に運転手に休息を取ってもらい、規制の対象となる拘束時間を減らすのが狙いだ。東京向けの輸送も視野に入れているが、夏場は牛が暑さで体調を崩しやすく、輸送時の船内の気温や風通しといった課題も出ている。(小園雅寛)
九州大箱崎キャンパス跡地「自動運転やロボット」「敷地の4割緑化」…都市部でゼロから新たな街
トラックの荷台に載せられる牛(鹿児島県肝付町で) 県経済連が県内外に輸送する牛は年約3000頭に上るが、これまで陸路のみを使ってきた。鹿児島県肝付町の農場から市場のある大阪など関西方面に輸送する場合、市場での積み下ろし作業を含めて運転手の拘束時間は16時間に上った。
トラック運転手にも今月から労働時間に上限が設けられ、1日の拘束時間の上限はこれまでの16時間以内から15時間以内に制限された。今までの陸送方法では拘束時間の上限を超えることになる。 拘束時間の抑制に向け、県経済連が昨年9月から始めたのがフェリーで牛を輸送することで運転時間を抑える実験だ。今年2月下旬の実験では肝付町の農場で体重800キロ近くの和牛がロープで引かれたり、後ろから押されたりしながら大型トラックの荷台に載せられていた。 トラックは正午前に大分港(大分市)に向けて出発し、午後7時過ぎに出港するフェリーに乗船した。翌午前7時前に神戸港(神戸市)に到着し、約1時間後に目的地に着いた。
輸送全体にかかる時間は25時間に延びた一方、フェリー乗船中は休息時間になるため、拘束時間は14時間に抑えることができた。トラックを運転した宇田信男さん(74)は「フェリーではシャワーも使えてゆっくり休めた。陸路のみで運ぶのに比べて体はかなり楽だ」と語った。 1 2
![[ニュース] 鹿児島県から関西へ牛の輸送、フェリー活用すると…時間は延びるが「陸路のみより楽」 [ニュース] 鹿児島県から関西へ牛の輸送、フェリー活用すると…時間は延びるが「陸路のみより楽」](https://www.walknews.com/wp-content/uploads/2024/04/1713548831_20240419-OYTNI50025-1-1024x576.jpg)