新たな標本(左)を解説する鳥井特任准教授。96年の標本(右)と比べると、右上から斜め下に走る地層の境目が左にずれている 熊本地震を引き起こした布田川断層から土を剥ぎ取って作った標本が、熊本県防災センターで展示されている。同じ場所で27年前に採集した標本も並んでおり、地震の前後で地層の境目が約50センチずれた様子が見て取れる。調査した熊本大は、「今後の地震を予測する貴重な資料だ」としている。
新たな標本は高さ2.4メートル、幅2.6メートル。熊本大によると、断層が動く場所を事前に予測することは難しく、地震前後の同じ場所を調査できたのは、米国とニュージーランドに次いで3例目。標本を並べて展示するのは世界で初めてという。 布田川断層は県内を東西に走り、本震では最も東側の布田川区間が横ずれを起こした。標本は熊本大と東北大が昨年8月、益城町田中地区の畑を掘削し、土を採集した。県も1996年に同じ場所で活断層調査をしており、二つを比較すると、右上から斜め下に走る地層の境目が、水平方向に最大約50センチずれた痕跡が確認できる。 調査した熊本大の鳥井真之特任准教授(地質学)は、「断層の動きがわかれば、次に起きる地震の規模をある程度推定できる」と今後の研究や防災面での意義を語る。標本は平日午前9時~午後5時、防災センター1階の展示・学習室で無料公開している。
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