バルテリ・ボッタス(キャデラック)は2026年F1第6戦モナコGPを前に、自身のシート喪失に関する噂について、アクセス数稼ぎを目的とした「完全な戯言」だと批判。いわゆるクリックベイトであるとの見方を示し、一蹴した。

メルセデスでのリザーブ・ドライバー生活を経て、ボッタスは今季からF1に復帰しているが、前戦カナダGP後に一部メディアやSNS上で将来を危ぶむ根拠のない憶測が広まった。

カナダではハースの小松礼雄代表が、自身とエステバン・オコンが仲違いし、シーズン途中で袂を分かつ可能性があるという「ただのくだらないデタラメ」をめぐり、「これのどこがジャーナリズムなのでしょうか」と問いかける事態となったばかりだった。

カナダで広がったシート喪失の憶測

噂が広がったきっかけは、カナダGPでのボッタスのパフォーマンスにあった。ボッタスはスプリント予選とグランプリ予選の双方において、同じマシンを駆るチームメイトのセルジオ・ペレスに約0.85秒の遅れを取った。

その後、ボッタスの立場がシーズン序盤にして早くも見直される可能性があるとの憶測が、SNSや一部メディアに広がった。ボッタスはモナコGPの開幕に先立ち、この噂を正面から否定した。

「こういう噂に直面するのは初めてじゃない。完全な戯言をでっち上げる人がいるのは少し残念だけど、このスポーツではよくあることだ」

ボッタスは、こうしたSNS上の投稿や一部メディアの狙いについて「見出しとクリック数」であるとの見方を示した。一方で、自身の状況はチームも把握しており、キャデラックからは「100%」のサポートを受けていると説明した。

「実は朝のコーヒーを飲んでいた時に初めてその噂を見てね、ちょっと笑ってしまったんだ」

「こういうことは、このスポーツに時々表れるネガティブな側面だ。何かを書くために噂を作り、話をでっち上げたがる人たちがいる。ただ僕はそういうものなのだと学んだし、今となってはあまり気にしていないけど」

カナダでの大差には技術的な要因も

もっとも、カナダでのペレスとのタイム差を含め、今季開幕からのパフォーマンスは、ボッタスにとっても納得のいくものではないだろう。ただし本人はカナダでの差について、技術的な要因があったと指摘する。

「今日の午後遅くにもうひとつミーティングがあるんだけど、先週その件についてチームと話し合った結果、パワーユニット側とマシンの組み立て側の両方に問題があることが分かったんだ」

「これ以上の詳細は話せないけど、原因が特定できているのは良いことだ。マシンの組み立て方や、各パーツの取り付け方法など、引き続き精度面に取り組み続ける必要がある」

経験に乏しい新規参戦チームにとって避け難い課題ではあるが、ボッタス自身の評価にも影響を及ぼし得るだけに、早期の解決が望まれる。

モナコをチャンスと捉えるボッタス

一方で、今週末のモナコGPについては、キャデラックにとって数少ない好機になり得るとの見方を示した。

カレンダー屈指のドライバーズサーキットとして知られるモンテカルロ市街地コースでは、通常以上にマシン性能よりドライバーの腕と度胸が問われる。また予選結果の重要度が高く、決勝では展開次第で下位チームにも結果が転がり込むことがある。

ボッタスは、かつて非力なマルシャでジュール・ビアンキがモナコで入賞した例を挙げ、「こういうことは起こり得る」と語った。

「もちろん、予選で良い結果を残せるよう頑張らなきゃならないけど、レースでさえ、何が起こるかは分からない。僕らは前向きなチャンスとして捉えている」

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