フカボリです。中東情勢の影響でナフサ由来の製品の値段が上がったり、品薄になったりしています。県内の状況はどうなっているのか、今野記者が解説します。
(今野あさひ記者)
ナフサとは原油から精製される液体です。加工することでプラスチックや合成ゴム、そして塗料や洗剤の原料にもなるんですね。
Q私たちの生活に欠かせないものばかりですよね。
県内の企業にも影響が出ています。
「奥州ポテト」や「山のきぶどう」。全国的にもファンが多い岩手の商品です。この箱の印刷にはインクが使われていて、そのインクの原料がナフサです。
文協印刷 荒川和行社長
「(インクの)値上げですよね一番そこが痛いです」
今野記者「値上げっていうとどのくらい?」
荒川和行社長「そうですね。だいたい10%20%て感じで、都度都度上がっている感じ」
この会社では、月平均で100キロほどのインクをおよそ40万円で購入しています。さらに、インクの色を付けないようにする部分に塗る溶剤にもナフサが使われています。
荒川和行社長
「大体、通常4缶最低でもストックしていますけど、大体現状一缶と半分残っている。2缶ずつ発注する形になっている、出荷制限がかかっているので」
この溶剤がないと、きれいに色を分けて印刷することができません。
さらに箱に組み立てる時に使う接着剤にもナフサが使われていますが、27日から出荷制限がかかりました。毎日のようにメーカーから値上げや出荷制限を行うというファックスが届きます。
荒川和行社長
「このままだと、ちょっと厳しい状況になると思う。我々もお盆商戦とかその前が繁忙期なので、そこに影響は少なからずあるだろうなと思っている」
取引先の菓子店も困っているといいます。
荒川和行社長
「当社はまだ製造できてもお客様の商品も裸で販売できないので、商品を入れるフィルム(ナフサを使用)そちらが困っているらしい。安定供給するために納期が未定というところで製造計画など立てられないのかなと危惧していた」
「正直、コロナの時のように支援策とか助成されるようなこと、このまま半年、1年って変わらないと、そういうこともやっぱり必要になってくるのかなっていうような思いはある」
ナフサだけではなく、原油由来の他の製品にも値上げや出荷制限の動きが。屋根の施工を手がける盛岡市のこちらの会社。必要不可欠な資材が手に入りません。
瀧澤屋根工業 瀧澤豊代表
「これ屋根に使う防水材なんですが、ここにアスファルトが入っている。屋根材の下に施工する奴だが、これがないと屋根工事ができないので。6月中旬以降だと工事ができないかもというところまできている」
防水材の原料は石油製品が使われています。4月上旬に防水材を扱う大手メーカーから、およそ1.5倍値上げをしたいと連絡がありました。ひと月に40本ほど使用しますが、会社の在庫はあと十数本。この先の入荷のめどはたっていません。
瀧澤豊 代表
「5月6月7月は屋根のリフォームとか多くなってくる時期ですから、そこで防水材がないと屋根の工事をするときに1番最初に使うものですから、それがないと屋根の工事スタートできないので、本当に不安ですね」
Q県内でも大きな影響が出ていますね。
さらに「不足するのではないか」という心配が、品薄を引き起こしているケースもあります。
こちらは紫波町が指定するゴミ袋です。ゴミ袋の原料は「ナフサ」ですが、町内の店では、ゴールデンウィークあたりから品薄が相次いでいると言います。町によりますと、「メーカーからの入荷はある」としてますが不足する事態が起きています。
紫波町 浦田文伸 環境課長
「早めの購入、不足の事態に備えての購入というのが少し行き過ぎたのかなというところもあるし、あともう1つは、5月の連休明けにこの袋の値上げというのが示唆されていたので、その値上げに向けて卸業者さんの在庫の整理という部分が微妙に関連して、いきなり不足の状態に陥ったのではないかという風に考えている」
町では対策として11日から、燃えるゴミについて「透明または半透明」なものであれば指定のゴミ袋以外でもOKとすることにしました
紫波町 浦田文伸 環境課長
「買いすぎていないか、使いすぎていないかということを考えてもらい、我々も早めに対応いたしますので、焦らず対応、行動してほしい」
県内33市町村のうち、26箇所が自治体指定のごみ袋ですが、久慈市、洋野町、矢巾町、一関市で、紫波町と同様に買い占めを受けて指定以外の袋で燃えるゴミを出せる措置をとる方向です。
この先の中東情勢の動きに引き続き注意しつつも、正しい情報を頼りに行動することが大切ですね。ここまで今野記者とお伝えしました。
