日本銀行金沢支店は、北陸地域のインバウンドをめぐる現状についてとりまとめたレポートを公開しました。
レポートは、石川県、富山県、福井県の北陸3県のインバウンド誘客の現状や課題をまとめたもので、2025年時点の訪日客数や消費額において、日本政府が掲げている2030年目標との間には大きな乖離があることが明らかになりました。
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北陸インバウンド、現状と2030年目標に乖離
発表されたレポートによると、北陸における2025年の外国人延べ宿泊者数はコロナ前比で2倍弱を達成した一方で、日本人も含めた延べ宿泊者全体に占める外国人比率は、全国平均の27%を12ポイント下回る15%であることがわかりました。
また、日本政府が掲げる2030年までの目標(訪日客数6,000万人・消費額15兆円)を北陸の規模に割り振ると、北陸は訪日客数355万人、消費額3,308億円が目標となるものの、2025年の実績と比較すると訪日客数は221万人、消費額は2,677億円の乖離があることが明らかになりました。県別における訪日客数と消費額の乖離を見ると、石川県が49万人・741億円、富山県が88万人・1,093億円、福井県が83万人・842億円となっています。
この乖離を2030年までに埋めるため複数のシナリオを検討した際、石川県は目標を達成する可能性が高い一方、富山県と福井県については「目標達成にはかなりの努力を要する」としています。
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名産品の認知度の低さ、多言語対応などが課題に
各種統計やアンケートのコメントデータなどを分析した結果、インバウンド誘客の課題として、名産品などの認知度の低さや多言語対応などの不足が浮かび上がりました。
また、消費額増加のための観光資源の高付加価値化、石川県金沢市を中心として発生しているオーバーツーリズム対策も課題として挙げられています。
こうした課題を受けて、宿泊施設や交通インフラの整備、多言語案内、SNSなどを活用した情報宣伝の強化など、対応すべき事柄は多いと指摘しました。
現状として、富山県ではラグジュアリーホテルの新設や産業や伝統工芸と併せた体験観光の推進、福井県では一部ホテル・旅館によるホームページなどの多言語化対応やインスタ映えスポットの造成などを積極的に実施。また石川県では、多言語での注意喚起や金沢以外での旅行プランの提供など、混雑対策を積極的に行っています。
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北陸3県のシナジーでインバウンド戦略を強化
今後については、北陸3県が相互に補完し合いながら協力体制を強化し、北陸地域全体の発展を目指す方針です。
2025年10月に宣言された「北陸三県広域リージョン連携」により、2026~2030年度に3県連携事業のプロジェクト化が推進され、広域観光誘客が進むことが期待されます。
また北陸地域は食文化や伝統文化、自然美など、北陸ならではのものが数多く存在しているとした上で、これらを活かしつつ北陸3県のシナジー効果を高めることで、インバウンド観光地としての地位をより確固たるものとするとしています。
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<参照>
日本銀行金沢支店:北陸地域のインバウンドを巡る現状整理と若干の視座
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