
2018年9月、北京の人民大会堂前で撮影。REUTERS/Jason Lee
[北京 28日 ロイター] – 中国共産党中央政治局は28日開いた会議で、エネルギー安全保障を強化し、外部からのショックに対応する方針を示した。急速な技術発展を進め、サプライチェーン(供給網)の管理を強める政策を継続し、経済の自立性を高める。*
国営新華社通信によると、中央政治局は、今年の経済が予想を上回る滑り出しとなったとの認識を示した。
ただ「不確実な外部環境とエネルギー高により、第2・四半期には経済の勢いが鈍化する可能性が高い」と指摘。
米国とイスラエルのイラン攻撃には言及していないが、「外部からのショックと課題に体系的に対応し、エネルギー資源の安全保障水準を高め、質の高い発展という確実性によって各種の不確実性に対処しなければならない」とした。
「質の高い発展」という表現は、付加価値の高い分野へ移行することを目指し、科学技術の進歩を追求する方針を指す。
「近代的な産業システムの構築を加速させ」、経済全体で人工知能(AI)の導入を推進し、「科学技術の自立」とサプライチェーン(供給網)の統制強化を追求することが「不可欠だ」と表明した。
第1・四半期の成長率は5.0%と、通年目標レンジである4.5─5.0%の上限に達した。潤沢な石油備蓄、石炭の大量利用、太陽光・風力発電や電気自動車(EV)の普及拡大により、中国は多くの欧州やアジアの国・地域に比べてホルムズ海峡封鎖への耐性が強いとアナリストらは指摘する。
それでも、エネルギー・原材料価格の高騰は生産コストを押し上げ、数億人を雇用する製造業の既に低い利益率がさらに下がる恐れがある。世界経済の不安定化で中国の輸出需要が減速する可能性もある。
上海保銀投資管理(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は、中央政治局の声明について「中国政府が経済の直面する困難や課題を認識していることを示している」と述べた。
MUFGバンク(中国)のチーフフィナンシャルマーケッツアナリスト、Marco Sun氏は「中央政治局は引き続き質の高い発展と、ハイテク成長を達成するための国内資源の有効活用にコミットしている」と指摘した。
中央政治局は「積極的」な財政スタンスと「適度に緩和的」な金融政策方針を改めて表明。追加刺激策を打ち出す計画がないことを示唆した。
それでも、アナリストは、イラン紛争の影響が深刻化した場合の財政措置や金融緩和の可能性を排除していない。
上海保銀投資管理の張氏は「輸出の伸びがマイナスになれば、政府からのさらなる政策支援が期待できる」と語った。
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