
フランクフルト証券取引所で4月24日撮影。REUTERS
[ロンドン 24日 ロイター] – フランクフルト株式市場などを運営するドイツ取引所(DB1Gn.DE), opens new tabのシュテファン・ライトナー最高経営責任者(CEO)は、株式の24時間・週7日取引は流動性の分散が生じ、市場に悪影響を及ぼしかねないと指摘し、米国で見られる24時間取引への移行に警鐘を鳴らした。
各取引所は、伝統的な取引時間に縛られない暗号資産(仮想通貨)やその他の資産の成長への対応を迫られている。テクノロジーの進化により、特に個人投資家の間で、いつでもどこでも取引したいというニーズが高まっている。
米ナスダック(NDAQ.O), opens new tabは2025年12月、平日の取引時間を23時間に拡大する申請を米規制当局に行った。CME(CME.O), opens new tabでは暗号資産先物・オプションの24時間・週7日取引を始まることになっている。
しかし、多くの銀行や資産運用会社は反対している。
ドイツ取引所は、フランクフルト証券取引所、デリバティブ取引所ユーレックス、外国為替取引プラットフォーム360Tなどを運営している。クセトラ・リテール・プラットフォームでは欧州時間の午後10時まで取引が可能だ。
ライトナー氏はロイターに対し、「時間の観点からも流動性を分散させないことに集中する必要がある」と述べ、大口投資家は売買を特定の時間帯に集中させることで市場の効率的な運営を促進したいと考えていると説明した。
「技術的に可能であっても、関心のある投資家に的を絞るべきだ」と述べ、「最大手の資産運用会社が8月の日曜日の夜に取引しようとすることが想像できるだろうか。なぜそうするのか。彼らの取引には大きな流動性、集約された流動性が必要だ」と指摘した。
<流動性の回復>
欧州の政策立案者や金融界首脳の間では、欧州の金融市場が実力に見合った存在感を発揮できておらず、欧州の経済・金融面の能力を損なっているとの懸念が広がっている。
ユーロ圏の「E6」グループの財務相は3月、欧州委員会に書簡を送り、EUに株式取引市場の透明性向上を求めた。
ライトナー氏はこの働きかけは極めて重要だと述べた。欧州では取引所、非取引所も合わせると500もの取引の場があるが、そのうち正式な取引所は35しかなく、残りはダークプールなどの透明性の低い場に活動が流れているという。
欧州の公開市場における世界の株式取引シェアは約20年前の約55%から30%を下回る水準に低下した一方、米国のシェアは約50%を維持しているとライトナー氏は指摘し、「他の市場から透明性の高い取引市場に流動性を取り戻す必要がある。その統合にM&A(合併・買収)は必要か。いや、適切な規制の枠組みがあれば自然に実現する」と語った。
LSEG(ロンドン証券取引所グループ)(LSEG.L), opens new tabを含む他の欧州取引所も、終日取引の選択肢を引き続き検討している。
LSEGは声明で「全ての取引プラットフォームと市場が企業や投資家のニーズに最も適した形で機能するよう定期的に見直している。取引時間の変更は、顧客の需要に応じ、市場参加者との十分な協議を経て行う」と述べた。
ロイターはLSEGのニュース・データ端末「ワークスペース」やその他の製品にニュースを提供している。
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