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日本企業がウクライナ企業に出資し、迎撃用ドローン(無人機)を開発している。

欧米諸国はウクライナとの間で、ドローンの共同生産などの防衛協力を強化している。今回の日本企業の動きは、ウクライナの防衛に資するものであり、評価したい。

出資したのは、日本のドローン開発大手「テラドローン」だ。3月末、ウクライナ企業「アメイジング・ドローンズ」に資金提供したと発表した。

共同開発する迎撃用ドローンの最高速度は時速300キロという。ロシアやイランが使用する自爆型ドローン「シャヘド」(時速約200キロ)を上回る飛行速度を持つ。

ロシア外務省幹部が武藤顕駐ロシア大使を呼び出し、出資に抗議したが論外だ。ロシアは4年超にわたる卑劣な侵略行為こそ、やめるべきだ。

ウクライナには、ドローン関連企業が1千社程度ある。いずれも開発のための資金、量産体制、海外販売能力―の3つに難があると指摘される。

今回の出資でアメイジング社の経営環境が強化され、より有効な迎撃用ドローンが開発されることを期待したい。ウクライナでは、露軍のドローン攻撃で多数が死傷している。人道上の観点からも意義深い。

重要なのは、今回の出資がウクライナ支援だけでなく、日本の防衛に資することだ。

ロシアによるウクライナ侵略後、戦争の形態は変わり、ドローンが作戦で多用される傾向にある。その開発の最先端をいくウクライナ企業と日本企業が連携することで、多くの知見を取り込むことが可能になろう。

テラドローン社は他のウクライナ企業との提携も模索しているという。日本の他の企業も検討してはどうか。迎撃用ドローンは迎撃用ミサイルとは異なり生産コストが低く、国家の重要な「守り手」になる。

ドイツはウクライナとの間で、人工知能(AI)を搭載するドローンの共同生産などを柱とする防衛協定に合意した。英国もウクライナに対し、ドローンを12万機供与するという。

ドローンによる沿岸防衛体制「SHIELD(シールド)」を構想し、近く武器輸出緩和にも踏み切る日本は、余剰があればドローンを必要な国々に提供していきたい。

2026年4月21日付産経新聞【主張】を転載しています

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