「先生が足りない」
最近、そんな言葉をニュースを耳にすることが増えました。でも、問題は人数だけではない、ということです。なり手が減る。採用できても若手が辞める。
この二重苦が重なると、学校は回らなくなります。

鹿児島県では、2026年度の公立学校教員採用試験の倍率が2倍となり、1986年以降で過去最低を更新しました。これは「先生になりたい人が減っている」ことを、数字で突きつけられている状態です。

鹿児島市の高校で教職の魅力を伝え、なり手不足解消を目指すガイダンスが開かれたことを報じる記事です。

出典:鹿児島読売テレビ

鹿児島県内で若手教員の自己都合退職が急増し、全体の約4割を占めている現状と対策について述べています。

出典:鹿児島読売テレビ

鹿児島で起きていること

危機感の中で、鹿児島市では高校生向けに教職の魅力を伝える取り組みも始まっています。
2025年9月、鹿児島中央高校で「教職ガイダンス講座」が開かれ、教育委員会の職員や大学教授が、やりがいを語った。参加した高校生からは「子どもと触れ合う幸せな時間があるなら、さらに先生になりたいと思った」という声もあったそうです。

これは、すごく大事です。
教職の魅力は確かにある。子どもが「できた!」と言った瞬間、学級がふっと温まる瞬間。何年やっても特別です。

ただ入口を広げるだけでは、追いつかない現実があります。

採用しても辞める。しかも若手が辞める

鹿児島県議会で示されたデータでは、自己都合退職の教員がこの5年で増え続け、令和6年度は275人に達しました。
さらに、過去5年間の自己都合退職者のうち、20代・30代が336人で約4割を占めています。

これは本当に辛いところです。若手の先生はこれから学校を支える中心になるはずの世代。そこが抜けると、学校の教育活動にも影響がかなり出てきます。

残った先生の負担が増える担任交代や人の入れ替わりが増える学年の引き継ぎが薄くなる結果として子どもへの支援が細くなる

決して辞めた本人が悪い、という話ではありません。辞めたくなる構造がある、ということです。

「働き方改革」は、先生のためだけじゃない

地頭所恵教育長は「学校における働き方改革をしっかり進める必要がある」と述べています。
私もこれは、保護者にも知ってほしいと思っています。

働き方改革というと、
「先生がラクをしたいの?」
と誤解されやすい。

でも本質は逆で、現場に余裕(余白)がないと、子どもに丁寧な関わりができません。

ちょっとした変化に気づけない話を聴く時間が取れないトラブルが起きてから対応になる連絡が短く、冷たく見えてしまう(本当は時間がない)じゃあ、私たちは何を変えればいいのか

鹿児島の数字は、単なる地方の話ではありません。
全国的に起きている「なり手不足」と「若手離職」を、目に見える形で示しています。

ここから先、必要なのは「先生を増やそう」という根性論だけではなく、辞めなくて済む学校をつくることです。

1) 学校の仕事を全部のせにしない

行事、書類、会議、保護者対応、地域対応…
良かれと思って積み重ねたものが、現場を圧迫していることがあります。
「本当に必要?」を点検して、やめる勇気が必要です。

2) 若手が潰れない仕組みを作る

若手は、理想もやる気もある。でも、最初に詰むポイントが来る。

学級経営の相談相手がいない生活が回らない保護者対応が怖い失敗が許されない空気
こういう壁を、学校として支える設計がいる。3) 保護者と学校は「対立」より「チーム」へ

保護者の声は必要です。学校も改善すべきところはたくさんある。
ただ、要求が強くなるほど、対応は管理職と担任に集中し、現場がさらに疲弊することもあります。
「子どものために、どうしたら一緒に良くできるか」という相談の形が、これからも大切です。

おわりに

倍率2倍、自己都合退職275人、若手が約4割。鹿児島で起きているのは、先生になりたい人が減り、採用しても若手が辞めていくという、教育現場の危機です。若手が希望を持って働き続けられる環境づくりが求められています。

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