
10月6日、フランスのルコルニュ首相が辞任した。与野党双方から政権打倒の動きが強まったことが背景。パリで9月10日、代表撮影(2025年 ロイター)
[パリ 6日 ロイター] – フランスのルコルニュ首相が6日、辞表を提出し、内閣は総辞職した。首相の在任期間は27日で、閣僚名簿の発表から14時間で総辞職という、仏近代史上最も短命な内閣となった。
ルコルニュ氏は6日午前、マクロン大統領に辞表を提出。エリゼ宮の報道官は、大統領が受理したと発表した。
マクロン氏にとって過去2年で5人目の首相だった同氏はここ数週間、主要政党との協議を重ね、5日に新内閣を発表、6日に初閣議を開く予定だった。しかし内閣の布陣に対して「右寄りすぎる」との批判や「もっと右寄りにすべきだ」との批判を与野党から浴びていた。
ルコルニュ氏は辞任後の短い演説で、歩み寄りに至らなかった理由として、野党は自らの公約に固執し、連立与党の関心はもっぱら大統領選に向いていたと各会派の「エゴ」を挙げ、「常に自らの政党よりも国を優先すべきだ」と述べた。
首相辞任、内閣総辞職を受け、極右政党、国民連合(RN)はマクロン氏に議会選挙の実施を要請。バルデラ党首は「国民議会(下院)の解散、選挙をしなければ安定を回復できない」と述べた。極左政党「不服従のフランス」は、マクロン氏は辞任すべきと訴えた。
フランスの政治危機が一段と深まり、フランス株、ユーロは下落した。
フランスの財政赤字は昨年、欧州連合(EU)の財政規律の上限3%の2倍近くとなった。債務は国内総生産(GDP)比113.9%。格付け会社や投資家が厳しい目を向けている。ルコルニュ氏の前任の首相だったバイル、バルニエ両氏も財政健全化を目指したが議会に阻まれた。
IGグループのチーフマーケットアナリスト、クリス・ボウシャン氏は「政権交代の繰り返しがフランス資産にとって大きな問題だ。欧州域内に波及効果をもたらす」と述べた。
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