『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。マシューが2000年ホンダ・インテグラ タイプRを購入してから5年が経つが、これまでイギリス国外へこの車で出かけたことがないという。
【画像】ホンダ・インテグラ タイプRでイギリスからフランスへ!(写真6点)
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オークションサイト「コレクティング・カーズ」でこのタイプRに本気の入札をしてから、ちょうど5年が過ぎたことに気づいた。ほとんど下調べもせず、実車も見ず、かろうじて購入資金を工面しただけだった。しかし結果的には、自分の車に関する決断の中で、最高のもののひとつになった。ハンドルを握るたび、1マイルずつを楽しみ尽くしてきたが、どの思い出もイギリス国内だけでの話だった。今までは。
初の海外遠征の行き先はどこにするか。決断はとても簡単だった。ちょうど“ル・シャトル”(イギリスとフランスを結ぶユーロトンネルの車両輸送サービス)から、フランス宿泊の招待をいただいたタイミングだったからだ。私のタイプRはは昨年から走らせていなかったので、オイル交換と簡単な点検をした。オクタン価99のガソリンで満タンにして、準備は万端だ。
木曜日の朝6時ごろに家を出て、フォークストーンまでの160マイルのドライブは、比較的スムーズだった。予定の集合時間より1時間以上早く着いたので、すぐにル・シャトルのフレキシプラスのラウンジへ向かった。クロワッサンとコーヒーで腹ごしらえをするのにも、十分な時間があった。
海峡を越え、車両がフランスに上陸した瞬間、澄み切った青空と23℃の暖かいそよ風が迎えてくれた。一気に気分がアガった。最初の目的地は、その夜の宿泊先ラ・マテロートだった。カレーから高速道路を20分ほど走ったところにある、ブローニュの海辺に佇む、愛らしい小さなホテルだ。駐車スペースは個別に区切られている。車を停めて、旧市街を徒歩で探索した。この地を訪れるのは中高生の頃の修学旅行以来で、20年以上ぶりだ。今回は、町の魅力的なローマ時代の歴史を、より深く味わうことができた。その日の締めくくりは、素晴らしいミシュラン星付きレストランでの食事だった。
金曜の帰り分もフレキシプラスチケットを手に入れたので、丸一日自由に使えることになった上に、特に決まったスケジュールはなかった。ただ、高速道路を避けながらソンムを訪れる、というシンプルな目的だけはあった。第一次世界大戦のティエプヴァル記念碑をグーグルマップで目的地として設定し、田園地帯をのんびり巡った。
フランスのドライブは、混雑したイギリスと比べるといつも、新鮮な空気を吸っているような気分になる。走り出して5分もしないうちに、すっかりリラックスしていた。村々は質素なところから実に美しいものまで様々で、道路は静かで舗装も完璧だった。時折、珍しい車も見かけることもあった。今回の旅で最も印象的だったのは、フィアット・クロマがずらりと並んだ場所だった!
道中の戦没者墓地に立ち寄り、ティエプヴァルの博物館をじっくり見学した後、丘の頂上にある壮大な記念碑へと歩いた。心を動かされずにはいられなかった。前回訪れた時よりも、その意義をずっと深く理解できた。
往路は楽しかったものの、かなり時間を使ってしまったので、帰りは高速道路を使うことにした。回転数が高めのこのホンダは、高速道路向きではないと思われるかもしれないが、130km/hでの巡航にはまったく問題なく、すぐにリズムに乗れた。帰り道にシテ・ヨーロッパ(カレー近くにある大型ショッピングモール)に立ち寄るのは家族の恒例行事でもあり、私も思い切り楽しんだ。素敵な模型店で1/43スケールのプジョー405を購入した後、カルフールのワインとチーズ売り場で必需品をいくつか買い込んだ。
ケント州のM20道路で渋滞に巻き込まれて現実に戻された衝撃は強烈だった。フランスで数時間を過ごした後だと、イギリスの穴だらけでひどい舗装の道路が、とても目立って感じるのだ。
そんな状況にもかかわらず、私の車は期待通りに完璧に動いてくれた。エアコンのベルトから時折甲高い異音がする以外は…。その件については、また別の機会に。
文:Matthew Hayward
Octane Japan 編集部
