年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額

いまのバルト三国を築き上げた「独自の歴史」と「外交姿勢」

この背景には、再び大国の影響下に置かれることへの強い警戒心がある。2025年8月には、リトアニア領にベラルーシ方面から軍用ドローンが侵入し、NATOに支援を要請する事態も発生した。

投資誘致・企業活動活性化を見据えた「独自の税制」

主な税制の特徴は以下になる。

リトアニア:法人税率16%、所得税最高32%、VAT21%。杉原千畝の「命のビザ」で知られる歴史的背景も国際的認知を高めている。

ラトビア:法人税率20%。経済特区への投資では条件付きで法人所得の最大80%を減額可能である。所得税最高率は21%。

エストニア:内部留保やキャピタルゲインには課税せず、配当など社外流出時のみ22%(定期配当は10%)。利益を留保する限り課税を免れる独自制度を採用している。

矢内氏は、「ラトビアとエストニアの『社外流出課税』は世界的にも珍しい制度を採用しています。発想は『支出税』に近く、投資家にとって魅力的です」と説明する。

経済規模と課題

ただし、インフレ率の高止まりやエネルギー価格上昇が続き、特にエストニアの2025年インフレ率は約3.8%と予想される。税務の透明性や行政信頼度の向上が、長期的な投資環境改善の鍵となるであろう。

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