山形支局長 吉岡毅
山形市には、蔵造りの建物が所々に残っている。目抜き通りのかつての羽州街道沿いにある観光複合施設「山形まるごと館 紅の蔵」もその一つで、もとは紅花商人の蔵屋敷だ。今年4月にリニューアルされ、同時に開店した「そば
処(どころ)
三百坊 紅の蔵店」を訪ねた。
天ぷらには蜂蜜漬け梅干し…残暑疲れにもってこい
県産そば粉を使った香り高い麺とふわっと揚がった天ぷらが楽しめる「天せいろ」
靴を脱いで店に上がり、母屋の座敷へ。調度品などが飾られた1901年(明治34年)建造の蔵座敷もあり、落ち着いた雰囲気だ。

腰を下ろして「天せいろ」(1850円)を注文した。そばは山形県産の品種「でわかおり」と「最上早生」を使った二八そばで、麺は香りが高く、しっかりとした食感。天ぷらはエビ、カボチャ、サツマイモ、蜂蜜漬けの梅干しに季節の野菜が付く。この日の季節の野菜は、本店がある西蔵王高原のブロッコリーで、新鮮で歯ごたえがあった。
岡崎昌平さん
代表の岡崎昌平さん(47)は「梅干しの天ぷらは、アボカドやバナナなどを揚げてみた中で、蜂蜜漬けがベストでした」と話す。食べてみると、ほどよい酸味で、厳しい残暑で疲れた体の回復にも、もってこいだ。地産地消にもこだわっていて、西蔵王の高原野菜のほか、食事のメニューには山形牛、庄内豚、県産米を使っている。
こちらもオススメ…坊板そば
甘みがあって、細麺でも歯ごたえがある「坊板そば」
もう一つのおすすめは「坊板そば」(1850円)。西蔵王高原で自家栽培した「北早生」を使い、全体の3分の1ほどの黒い部分を取り除いて白めの麺に仕上げている。細麺にして、風味と食感を味わえるようこだわった一品で、口の中でほんのりと甘みが広がる。自家栽培のため値段は高めだが、岡崎さんは「食べたらおいしかったと絶対言ってもらえるよう頑張っている」と力を込めた。
職業柄、普段の食事は短時間で済ませるのだが、山形の歴史に思いをはせながら、ゆっくりとそばを堪能した至福の時間だった。
※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。
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国内外の総支局長が、日頃通っている店のおすすめメニューなど、地域の自慢の味を紹介します。
そば処三百坊 紅の蔵店
山形市十日町2の1の8 山形まるごと館 紅の蔵内
午前11時~午後8時(ラストオーダー午後7時半)。月曜定休(祝日の場合は翌火曜に振り替え)
詳細は
ウェブサイト
で。
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