アフリカで歌い継がれるSaiko Dayoをともに ナンシー・ヴィエイラが神戸で公演

来日公演を行うナンシー・ヴィエイラ(右)とフレッヂ・マルチンス(リスペクトレコード提供)

アフリカ北西沖にある島国、カボベルデには「Saiko Dayo(最高だよ)」という日本語のタイトルの楽曲が、約50年前から歌い継がれているという。19日に「100BANホール」(神戸市中央区)で来日公演を開く同国の歌手、ナンシー・ヴィエイラは「カボベルデと日本を結ぶ歌。日本の皆さんと一緒に歌いたい」と話す。

カボベルデが日本のマグロ漁船の寄港地だった1960年代の頃、大漁だった一日の終わりに漁師が口々に「最高だよ!」と言い、それを耳にしたカボベルデ人が意味を聞いて、クレオール語で同曲を作ったという。《楽しむすべを知っているのは私たちだけ》《私たちだけが舞い踊れるの》といった歌詞の曲のサビでは、日本語で《最高! 最高! 最高! 最高! 最高だよ!》と繰り返す。

「とてもポピュラーな曲で、今もお祝いのときに歌われる。若い世代には『最高だよ』が日本語と知らない人も多い」とヴィエイラ。同国には貧困などの課題もあるが、「しんどいときこそ『最高だよ!』と言いながら、皆にこにこして人生を楽しんでいます」

今回は、12年前から共演を重ねるブラジル出身のシンガー・ソングライター、フレッヂ・マルチンスとのデュオでの公演となる。

アフリカの楽曲は明るいイメージが強いが、カボベルデにある「モルナ」という音楽は慈愛に満ちた郷愁が特徴だ。出稼ぎに行く人の多い同国では、遠く離れた恋人や家族を思う歌が好まれた。ブラジルの「ボサノバ」と音楽的な親和性が高い上に、両国とも公用語はポルトガル語。2人は意気投合した。

今年4月には、日本でアルバム「エスペランサ〜希望〜」をリリース。ヴィエイラのリードボーカルとボサノバを基調としたマルチンスのギターで、「Saiko Dayo」やオリジナル楽曲などを収録。公演でも披露する。ヴィエイラは「今、戦争や災害が続いるが、愛こそが最も大切。コンサートでもその思いを伝えたい」と話す。

午後1時半。前売り6000円、当日6500円。ハーモニーフィールズ(0798-55-9833)。(藤井沙織)

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