鳴門海峡にかかる大鳴門橋と渦潮の様子。
Photo: ISHIZAWA Yoji

大阪・関西万博の関西パビリオン徳島県ゾーン「水とおどる五感で徳島を体感!」では、水と共生してきた徳島の暮らしをテーマとした展示を行っている。ここでは徳島県の鳴門なると海峡で起こる自然現象である渦潮うずしおに焦点を当てて紹介する。

「水とおどる」をコンセプトに、阿波和紙や阿波藍などの伝統工芸を展示している「伝統」エリア、吉野川や鳴門の渦潮、阿波おどり1が実写映像やCGを活用したプロジェクションマッピングで展開される「現在」エリア、そして、徳島県の持続可能な未来への取組などを紹介する「未来」エリアで構成される、大阪・関西万博の関西パビリオン徳島県ゾーン。伝統文化や豊かな自然を最先端の技術で表現した展示を通じて、持続可能な社会づくりで世界をリードする徳島県が取り組む「新たな価値創造」の形を世界に広く発信している。

ここでは、「現在」エリアでバーチャル観光が楽しめる「鳴門の渦潮」を紹介する。

「鳴門の渦潮」とは、鳴門市と淡路島との間にある鳴門海峡で見られる、激しい潮の流れが海面に渦巻き模様を描くダイナミックな自然現象だ。他では見られない現象を一目見ようと、多くの人が訪れる観光名所となっている。「大鳴門橋おおなるときょう遊歩道 渦の道」の朝原あさはら 啓典けいすけさんに話を伺った。

大鳴門橋の位置を示した地図

大鳴門橋に設けられた遊歩道「渦の道」
Photo: ISHIZAWA Yoji

「鳴門海峡は瀬戸内海2と紀伊水道3の間に位置しています。瀬戸内海と紀伊水道では潮の満ち引きのタイミングが異なっており、どちらかが満潮になった時、もう片方は干潮になります。隣り合わせになった満潮と干潮の高低差によって、最大時速約20kmにも達する速い潮流が生まれ、その強さはイタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡とならんで世界三大潮流の一つに数えられるほどです。渦潮は海峡の中央を流れる速い潮流と陸地側の遅い潮流の速度差で回転力が生まれることで発生するといわれています。「鳴門の渦潮」と呼ばれるこの渦潮は、時には直径20mから30mほどの大きさになります」

自然の力で海面にできる巨大な渦潮は、訪れる人に迫力ある体験を提供する、と朝原さんは話す。

「「鳴門の渦潮」を間近で楽しむ観賞方法は、鳴門海峡の上に架かる大鳴門橋4の橋桁はしげたに造られた「渦の道」の遊歩道から眺める方法と、鳴門海峡や大鳴門橋の大パノラマと一緒に渦潮を楽しめる「渦の道」の展望室から眺める方法、また、観潮船と呼ばれる船で海上から至近距離で渦潮を眺める方法があります」

中でも「渦の道」では、貴重な体験ができるという。

「「渦の道」の遊歩道や展望室の一部の床はガラス床になっており、約45m下の渦潮をガラス越しに見ることができます。頑丈で壮大な橋の構造美とダイナミックな自然の力を同時に体感できる、ここだけのスリリングな体験です」


「渦の道」のガラス床越しに眺める渦潮の様子。
Photo: 大鳴門橋遊歩道 渦の道

大鳴門橋の徳島県側には、橋の建設技術や渦潮などの自然現象を楽しく学べる「大鳴門橋架橋記念館エディ」も併設されている。

「訪れた際には、今年(2025年)開通40周年を迎えた大鳴門橋の歴史や技術にも是非、触れていただきたいです」と朝原さんは話す。また、最近は海外からの来訪者も多く、対応にも積極的に取り組んでいるという。

「海外からのお客様に向けて、案内表示は日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の5言語に対応しています。またご希望があれば英語・中国語による簡単なガイドも可能です。記念館や観潮船など周辺施設でも英語や繁体字表記など多言語対応を進めているので、安心して足をお運びいただけると思います」


観潮船クルーズでは渦潮を間近で楽しめる。

また、今回取り上げた「鳴門の渦潮」だけでなく、関西パビリオンの徳島県ゾーンで紹介されている、藍染5などの伝統工芸品や伝統芸能「阿波おどり」といった暮らしに根付いた地域文化が豊富なのも徳島県の特徴であると朝原さんは語る。雄大な自然と伝統文化が融合した徳島県の魅力を大阪・関西万博でも、現地でもぜひ味わってみてほしい。


関西パビリオン「水とおどる 五感で徳島を体感!」ゾーンの様子。

1. 徳島県徳島市周辺で行なわれる盆踊り。最も大規模な徳島市の阿波おどりは毎年 8月11日から15日に行われる。(参照:あわ文化を体験する観光 | October 2023 | Highlighting Japan)
2. 近畿、中国、四国、九州の11府県に囲まれた日本唯一の内海。
3. 和歌山県北西部と徳島県東部の間の海域を指し、太平洋と瀬戸内海を結んでいる。
4. 兵庫県淡路島と徳島県鳴門市を結ぶ吊り橋。全長1,629m。
5. 植物の藍で糸や布を染める伝統的な染色法。徳島県北東部の吉野川流域は日本一の藍染料の産地として知られている。

By MOROHASHI Kumiko
Photo: Onaruto Bridge Uzu no Michi; ISHIZAWA Yoji; PIXTA

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