英国の雇用者数は5月に10万9000人減少し、過去5年間で最大の落ち込みとなった。賃金上昇ペースも予想以上に鈍化し、労働市場の悪化が顕著になった。
背景には、リーブス財務相による増税が、企業の人件費負担を高めたことがある。
英政府統計局(ONS)の10日の発表によれば、5月の給与所得者数は2020年5月以来の大幅な減少を記録。エコノミスト予測の2万人減を大きく上回る減少となった。
この結果、昨年10月のリーブス氏の秋季財政報告以降の雇用者数の純減は27万6000人に達した。
4月に施行された260億ポンド(約5兆1000億円)給与税引き上げにより、企業のコストが上昇。労働市場悪化の原因となっているとみられる。

2-4月の3カ月の平均給与(賞与除く)は前年同期比5.2%増と、7カ月ぶりの低水準。エコノミスト予想の5.3%増も下回った。
賃金インフレを懸念するイングランド銀行(英中央銀行)にとって安心材料にもなり得る。市場では年内の利下げ観測が強まり、8月の利下げ確率は1週間前の50%から80%に上昇した。
原題:Britain Loses 276,000 Jobs Since Reeves’ Tax-Raising Budget (1)(抜粋)
