ウクライナ侵攻を続けるロシアにとって、ミサイルや弾薬、兵士ですらも北朝鮮が重要な供給源となっている。日米など11カ国から成る多国間制裁監視チーム(MSMT)の報告書で明らかになった。北朝鮮との軍事協力は国連制裁違反であるにもかかわらず、ロ朝は同盟関係を強化している。
29日に公表されたこの報告書によると、北朝鮮は昨年、「少なくとも100発の弾道ミサイルをロシアに供与し、ロシアはキーウやザポリージャなど人口密集地域を恐怖に陥れ、民間インフラを破壊する目的で使用した」。MSMTは日米に加え、韓国や英国、オーストラリア、カナダなど米国の同盟国で構成され、北朝鮮に対する国連制裁の履行状況を監視している。
北朝鮮はまた、「2024年終盤に1万1000人を超える兵士をロシア東部に派遣。この兵士は同国西部のクルスク州に移動し、ロシアのウクライナ侵攻を支援するためロシア軍の戦闘作戦に参加し始めた」とMSMTは指摘した。
この報告書によれば、北朝鮮兵士はロシア軍の軍服を着用し、前線に投入される前にロシア軍の訓練を受けていた。少なくとも2人はウクライナ軍に捕らえられている。
報告書の内容は、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じた。
ロシアが最近、侵攻開始以降で最大のドローン攻撃をウクライナに仕掛けたことに対し、トランプ米大統領はいら立ちを示し、ロシアのプーチン大統領は「火遊びをしている」とソーシャルメディアへの投稿で非難。ロシアに対する新たな制裁を検討すると示唆した。
侵攻開始以降、プーチン氏と北朝鮮の指導者である金正恩朝鮮労働党総書記は相互に訪問し、一方が武力侵攻を受けた場合に他方が軍事支援を提供する協定に合意した。4月に北朝鮮は初めて、クルスク州からのウクライナ軍駆逐を支援するため部隊を送ったことを認めた。
この関係強化は相互に利点があり、ロシアは北朝鮮の制裁逃れを助け、軍事支援も施している。こうした支援には、「短距離防空システムおよび電波妨害機器を含む高度な電子戦システム、その運用知識の提供」などがあると、報告書は明らかにした。
原題:North Korea’s Surging Military Aid to Russia Detailed in Report(抜粋)
