公開日時 2025年05月22日 15:09更新日時 2025年05月22日 16:14

ウクライナの兵器生産を支援 「デンマークモデル」拡大

 並べられたウクライナ製の対戦車ミサイル「ストゥフナP」=2018年8月、キーウ(ゲッティ=共同)

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共同通信

 【キーウ共同】ウクライナ支援に消極的なトランプ米政権の発足後、兵器不足に苦しむウクライナの防衛関連企業に投資し、自前での兵器生産を促す支援の方法が欧州などで広がっている。「デンマークモデル」と呼ばれ、支援国にとっても自国の兵器備蓄を減らさずにロシアとの戦闘に貢献できるなど利点も多い。

 ウクライナ政府が対象兵器と生産企業を提示し、支援国が内容を精査した上で投資する。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ウクライナで社会問題となっている汚職の抑止にもつながると評価している。

 同紙やウクライナ政府によると、最初に始めたデンマークのほか、ノルウェーやリトアニアなどが既に参加。これまでに総額約6億ユーロ(約970億円)の投資があり、自走砲や長距離無人機、対戦車ミサイルなどをウクライナで生産した。欧州連合(EU)も侵攻を受けて凍結されているロシア資産10億ユーロの割り当てを決めた。

 コスト面でも優れている。ウォールストリート・ジャーナルによると、リトアニアの国防相は、ウクライナ製の対戦車ミサイル「ストゥフナP」は米国製のジャベリンに比べて価格が10分の1程度だと指摘。同モデルについて「ウクライナに資金を送る最も効率的な方法の一つ」と強調した。

 ただ、防空システムのパトリオットなど先進兵器については、ウクライナでの生産が難しく、支援国からの供与に頼るしかない。ウクライナ政府高官は取材に「デンマークモデルにより、防衛産業を活性化させ、将来的には先進兵器の国産化を実現したい」と語った。

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