ベッセント米財務長官は22日、関税を巡る中国との対立は米中にとって持続不可能で、緊張緩和の道筋を見つけなければならないと述べ、緊張緩和は近く実現するとの見方を示した。

  ベッセント氏は、JPモルガン・チェース主催の投資家会合で発言した。ワシントンで開かれた国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季総会のサイドイベントで、メディアを含む一般には非公開だった。複数の出席者によれば、ベッセント氏は現状を事実上の貿易封鎖と表現したという。

  同氏は、中国とのデカップリング(切り離し)が米国の目標ではないと説明。互いに高関税を賦課する現状は持続可能ではないとし、数カ月以内に緊張が和らぎ、市場に安心感をもたらし得ると楽観的な認識を示した。ただ、より包括的な合意には時間がかかる可能性があるとも語った。

  トランプ大統領はこの日、記者団からベッセント氏のコメントについて問われ、米国は「中国とうまくやっている」とし、「厳しい交渉」になるとは考えていないと発言。中国に対する追加関税率は現行の145%から「大幅」に下がるだろうがゼロにはならないだろうと述べた。

  トランプ氏はまた、「われわれは穏やかに接するつもりだ。彼らも同じようにするだろう。そしてどうなるか見てみよう。だが最終的には彼らは同意する必要がある。さもなければ米国でビジネスができなくなるからだ」と話した。

  ベッセント氏は、両国間の包括的合意が2、3年以内にまとまる可能性があるが、こうした包括的な合意に向けた交渉は現時点ではまだ始まっていないと述べた。米財務省の報道官はコメントを控えた。

  ベッセント氏の発言が報じられた後、米国の主要株価指数は上げ幅を拡大した。投資家らは同氏の発言を、米中対立の暗い見通しを変える材料として受け止めた可能性がある。

  この日はベッセント氏以外のトランプ政権当局者からも、関税を巡る交渉の進展を印象づけようとする発言が続いた。ホワイトハウスのレビット報道官は記者会見で、現時点で18カ国から貿易を巡る提案が示されており、今週中に政権の担当チームが34カ国との協議を予定していると述べた。

  また同報道官は「貿易を巡る対中合意の可能性については非常に順調に進んでいる」とトランプ氏から説明を受けたとも語った。ただ、トランプ氏と中国の習近平国家主席との間で実際に電話協議が行われたかどうかについては明言を避けた。

  ニュースサイトのポリティコは22日、トランプ政権が日本およびインドとの貿易交渉で基本合意に近づいていると報じた。ただ、争点に関する詳細の多くは今後の協議に持ち越される可能性が高いという。報道によると、政権当局者は今後の合意に向けた包括的な「枠組み」や「覚書」の形で合意文書を交わす方向で調整を進めている。

原題:Bessent Sees China De-Escalation, Trump Says He’ll ‘Play Nice’、Trump Says China Tariffs Will Come Down ‘Substantially’、Bessent Expects China Standoff to De-Escalate, Deal Possible (1)、US ‘Doing Very Well’ on Potential China Trade Deal, Leavitt Says、Bessent Sees De-Escalation With China, Situation Unsustainable、Stocks Rally After Bessent’s Comments on Possible China Deal(抜粋)

 

(トランプ氏のコメントなどを追加して更新します)

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